森の踏切番日記

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まとめ読み『デート・ア・ライブ』(1)~(12)

7月の読書録06~17ーーーーー

 デート・ア・ライブ(1)~(12)

 橘公司

 富士見ファンタジア文庫

(2011/03/25~2015/06/25)

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時々かる~い小説が無性に読みたくなる時があって、そういう時は少し前のラノベを読むことにしています。なぜ、少し前のラノベかというと、ブックオフで安く大人買いできるからです。子供の頃から発売日が待ちきれない困った子だったので、できれば完結したのをまとめて読みたい。あ、『デアラ』完結してねえや。ま、いいか。

 

ラノベに関しては、ほとんど情報を持たないので、タイトルと表紙イラストで作品を選ぶことが多いです。『デアラ』は、数年前からイラストが好きで気になっていた作品でした。アニメにもなっているので内容の方はだいたい把握しているのですが、まとめて原作を読むのは今回が初めてです。

 

なぜ第12巻までかというと、そこまでがブックオフ・オンラインで安かったからです。今月は『アンコール』の方を読んでいます。先日、第13巻と第14巻を買いましたが、先月第17巻が出たせいか古本が品薄で、結局第14巻は新品を買いました。ラノベを新品で買うのは久しぶりだなあ。『はがない』第11巻以来か。

 

7月に、第1巻から第12巻まで一気にまとめて読んだのですが、今さら『デアラ』の感想を書いてもなあと思って、ブログの読書録に載せるつもりはありませんでした。ところが、タイミングよく最新巻が出たので、せっかくだから、最新巻まで読むことにして、簡単に感想をメモしておくことにしました。

 

 

 

デート・ア・ライブ3 狂三キラー (富士見ファンタジア文庫)

 

精霊

隣界に存在する特殊災害指定生命体。発生原因、存在理由ともに不明。

こちらの世界に現れる際、空間震を発生させ、周囲に甚大な被害を及ぼす。

また、その戦闘能力は強大。

 

対処法1

武力を以てこれを殲滅する。

ただし前述の通り、非常に高い戦闘能力を持つため、達成は困難。

 

対処法2

──デートしてデレさせる。

 

 

 

 

[01]十香デッドエンド

(2011/03/25)★★☆

あとがきによると、本作の最初の着想は、「秘密組織のメンバーがみんなで大マジメにギャルゲーやってたらなんかシュールじゃね?」だったとか。確かにそんな感じ。ギャルゲーやったことないけど、雰囲気は分かる。小説としての完成度は、決して高いとは思わないけど、面白いから、まあいいや。やっぱり、イラストが好きだなあ。絵があった方が良くなる典型的なラノベという印象。名前とか装備とかのネーミングのセンスは好き。夜刀神十香は典型的な美少女なので、かえって印象が薄い。

 

 

[02]四糸乃パペット

(2011/08/25)★★☆

第1巻は、典型的なラノベのヒロインをもってきたので、第2巻の精霊・四糸乃は、著者の好みがモロに出ていると見た。なんといっても「心のオアシス」だもんな。四糸乃は、始めはそれほど好きではなかったのだけれど、シリーズが進むにつれて良くなってきた。後からジワジワ効いてくるタイプのコだな。なんといっても「心のオアシス」だもんな。鳶一折紙が早くも壊れ始めている。

 

 

[03]狂三キラー

(2011/11/25)★★★

このシリーズは、やっぱり時崎狂三に尽きる。彼女の登場で、このシリーズの成功は確実になったといっても過言ではないだろう。まず、狂三の精霊としての能力の設定が抜群に良い。時間を扱う能力は、どうしても矛盾が出てしまうので取り扱い要注意なのだけれど、ラノベの場合は細かいことを気にしないので問題ない。キャラも小悪魔的なところが良いし、単なる悪ではなくて複雑な心理があり、存在自体が謎なところも良い。彼女には何か目的があるようだ。普段着のゴスファッションもかわいいし、霊装時のスチームパンク風のファッションも黒とオレンジの取り合わせが良いしデザインもかわいい。イラストがとにかくサイコー。

主人公の五河士道は、血のつながらない妹・琴里と同居しているが、生き別れになったらしい実の妹・崇宮真那が登場し、人間関係が複雑化する。この巻でシリーズの方向性が見え始めてくる。

 

 


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[04]五河シスター

(2012/03/25)★★☆

それにしても、「血のつながらない妹」という設定は不滅やな。逆に、愛し合った二人が実は血のつながった兄妹だったという設定は、古典文学から少女漫画にまであるけれども、ラノベでは見かけないな。私が知らないだけか。歴史ファンタジー系にはあるだろうか。

私には妹属性もツンデレ属性もないので、琴里はあまりピンとこない。大人な女性のボディもエエよなという読者のためのサービスなのか村雨令音の水着姿のさし絵が登場。でもやっぱり本命は狂三だな。

この巻で精霊の設定が拡大する。5年前、鳶一折紙と五河兄妹に何があったのか。物語世界の複雑さが徐々に見え始めてくる。それにしても、折紙の二面性の振れ幅がハンパないな。

 

 

[05]八舞テンペスト

(2012/08/25)★★★

修学旅行編。この巻の新たな精霊は、八舞耶倶矢・夕弦の双子姉妹(?)。どちらかというと、夕弦の方かな。第3巻、第4巻と盛り上がりがあった後を受けて、比較的ユルめの展開になっている。

新たな敵対勢力が姿を現したり、脇役陣の亜衣麻衣美衣のトリオが活躍したり、変態さんが真の実力を発揮したりと見所は多い。話が動き始める次巻へのつなぎの巻でもある。キャラがどんどん増えていくので、ここからが作者の腕の見せ所となるだろうと感じた。

 

 

[06]美九リリィ

(2012/12/25)★★★

恒例の文化祭編。ラノベの主人公は女装しなければならない運命にあるようだ。そして、なぜか美少女に変身してしまうのだ。この巻の新たな精霊は、人間が精霊化した男嫌いの百合系アイドル誘宵美九。私のタイプではないな。

精霊としての能力はギリシア神話のセイレーン系のバリエーションなので古典的と云えるが、ある意味これまでの力技の能力よりも強力で厄介な能力なので、効果的でうまいなあと思った。

生まれたときからの精霊は単純で典型的なキャラになりやすいが、人間が精霊化した場合は背景を複雑にできるので小説としては面白くなる。耶倶矢と夕弦の二人は、使い勝手が良さそうなキャラで、なるほどと思った。

敵対勢力も前回登場したエレンに加えて新キャラが登場したり、それに対して旧キャラが復活したり、新装備も登場したりと、かなり攻めてきた印象。作者が乗りに乗っている感じがする。

絶体絶命のピンチに陥った五河士道の前に、「うふふ」と最悪の精霊が現れて、To be continued となる。

 

 


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[07]美九トゥルース

(2013/03/25)★★★

前巻と上下巻構成になっている。サブタイトルと表紙の精霊が違っているところが内容を暗示している。

美九は人間が精霊化しただけあって、これまでのキャラの中では最も人間的というか、性格は極端だけれども多少リアリティがある。デレた後はつまんないけど。この話には作者のアイドルに対する考えが反映されているのだろうか。

前半は時崎狂三が大暴れして、後半は敵味方入り乱れての大バトルで、全キャラを有効活用している。敵対勢力のボスキャラも登場。ボスキャラは分かりやすいのがよい。「反転体」という概念も出てきて、物語の核心を少しだけ見せて読者の気を持たせる。

 

 

[08]七罪サーチ

(2013/09/25)★★★

この巻も次巻と上下巻構成になっている。新たな精霊・七罪は、変身能力を持つ変わり種。自身が変身するだけでなく、対象を自由な形に変えることもできる魔女っ子タイプ。

とあるきっかけで七罪を怒らせてしまった士道は、七罪から、士道がよく知る12人が写された12枚の写真とともに

この中に、私がいる。

誰が私か、当てられる?

誰も、いなくなる前に。

という挑戦状を受け取る。一日に一人誰かが消えていく。さらに、指名を外すと指名した対象も消されてしまう。誰もいなくなる前に、士道は七罪が化けた相手を見つけることができるか、というミステリ仕立ての話で、これまでとは少し雰囲気が違っているところは良かった。

あとがきによると、「数が多くなったキャラたちそれぞれに見せ場を作りたかった」ということのようだ。各キャラが単純なので、各デートの場面がパターン化されてしまうのが難点だが、そこを楽しむ小説なので仕方ないか。

ラタトスク〉側の重鎮も登場し、敵対勢力側のボスキャラとの因縁を感じさせる。30年前に何かがあったようだ。エレンの妹で、姉とは敵味方に別れたカレンも登場し、ドラマを感じさせる。謎の存在である〈ファントム〉も気になり始める。

 

 

[09]七罪チェンジ

(2013/12/25)★★★

前巻で、七罪との勝負を制した士道だが、逆ギレした七罪は、十香たちを子供の姿に変えてしまう。ロリ要素注入か。

今回のテーマはコンプレックス。容姿に自信のない女の子をみんなで変身させて自信を持たせようという有りがちな展開だが、七罪はかなり強敵。七罪のネガティブキャラは面白いし、割と好き。

敵対勢力の内紛があったり、鳶一折紙に新たな展開があったりするが、全体的に新鮮味が感じられないのは、こちら側の感受性の問題か。

 

 


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[10]鳶一エンジェル

(2014/09/25)★★★

この巻も次巻と上下巻構成になっている。鳶一折紙は、5年前に精霊によって両親を目の前で殺されて以来精霊を憎み、両親の仇をとり精霊を殲滅することだけに人生を捧げてきた。そんな折紙にとって心の拠り所となっているのが士道なのだ。そのため、士道を前にすると、折紙はつい暴走してしまうのだ。

精霊相手にどうしても勝てない折紙は、力を求めるあまり、〈ファントム〉によって精霊化されてしまう。自分自身が憎むべき精霊となってしまったことに折紙は嫌悪するが、新たに得た精霊の力で、両親が殺される前に精霊を殺して歴史を変えるために、時間遡行の能力を持つ時崎狂三に協力を求める。狂三は折紙の頼みを聞き入れ、彼女を5年前に送り届けてやる。

ところが、5年前から戻ってきた折紙は、真実を知った絶望のあまり〈反転体〉と化してしまう。暴走する折紙を誰も止めることができないのか。

あとがきによると、このエピソードは初期の頃から構想があったということで、かなり力の入った内容になっている。アイデアとしては新しくないので、この展開は予想がつくが、必然的にこうなるところ。

 

 

[11]鳶一デビル

(2014/03/25)★★★

折紙がどうして〈反転体〉になってしまったのかを探るために、狂三によって士道も5年前に飛ばされる。そこで原因を知った士道は、5年前の狂三に協力してもらい、折紙の両親が殺される直前に再び時間遡行する。士道の機転で折紙の両親の命は救われたが、士道自身が精霊の攻撃を受け意識を失う。

気がつくと、士道は元の時間の翌日の朝を迎えていた。しかし、その世界は、もとの世界とは微妙に異なる世界だった。折紙の両親が助かったことで、歴史改変がなされたのだ。

ところが、その世界にも反転化した精霊デビルが出現する。デビルの正体は、鳶一折紙だった。歴史改変がなされたはずなのに、どうして折紙は反転化してしまったのか。目の前でデビルと化した鳶一を士道は救うことができるのか。

かなりのご都合主義的な展開だった。

この小説の場合、折紙の時間遡行による結果は、もとの世界の歴史に組み込まれている。士道の最初の時間遡行も同様である。士道は元の時間に戻ってから解決策に気がつき、それを教えるために未来から時間遡行している。だから、小説には書かれていないが、元の時間に必ず戻らなければならない。

ところが、異なる時間軸にいる人間と意識をつなぐ弾を使った狂三が、その解決策を5年前に時間遡行した士道に教えたので、士道は元の時間に戻る前に行動を変えてしまう。つまり、この時点で、もとの世界の歴史からは外れてしまう。もとの世界をなかったことにしてしまうと、士道は解決策を知ることができない。従って、新しい世界が分岐したと考えるしかない。さらに、未来から時間遡行したときも同様に考えなければならない。しかし、これでは、士道がもとの世界を見捨ててしまったことになってしまう。狂三の能力に矛盾があるのだ。

そこで、「上書き」という考え方が出てくる。新しい世界が分岐した時点から、もとの世界は上書きされたと考えると都合がよいのである。この場合、折紙の両親が助かった時点から、歴史がそれに関係する部分だけ改変されて上書きされたという考え方ができる。この小説の場合は、ゲーム的世界観で描かれているので、こういう考え方で良いと思う。この場合、狂三の能力はリセット機能を持っていることになる。

元の時間に戻った士道に歴史改変後の記憶がないのは、同じ存在が二人いては矛盾するので歴史改変後の士道が消えたと考えるしかない。

狂三は、5年前に、前の世界の未来の士道と出会ってしまったので、行動に変化がなければおかしいのではないだろうか。狂三が、もとの世界の記憶をいつから持っていたのかも問題になる。まあ、屁理屈はいくらでもつけられるけど。

他にもいろいろ突っ込み所があるのだけれど、「時間もの」は細かいことを言い出すとキリが無いので、まあいいや。

それはともかく、5年前の狂三のファッションもかわいくて良かった。眼帯も良かった。私は、『Another』も大好きだ。

折紙は〈ファントム〉の声に聞き覚えがあると思い、士道は〈ファントム〉に触れられたとき、その感触を知っていると確信した、というのは気になるところ。

第7巻で敵対勢力のボスキャラが士道のことを知っていたことも気になるところ。「あの女」とは、〈ファントム〉のことなのか。

〈ファントム〉の目的は何なのか。

ここに来て士道の実の両親である「崇宮」が何者なのかが気になり始める。

 

 

[12]五河ディザスター

(2015/06/25)★★☆

大きなヤマを一つ越えた後で、比較的ユルめの展開になっていたが、ここまでの中では、内容的に一番つまんなかった。

ラタトスク〉の真の目的は何なのか、ミオとは何者なのか、第二精霊はどこに消えたか、などの謎を残しながら、次巻へと続く。

 

 


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まとめ読み『デート・ア・ライブ アンコール』(1)~(6) - 森の踏切番日記

まとめ読み『デート・ア・ライブ』(13)~(15) - 森の踏切番日記

 

 


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TOKISAKI Kurumi