森の踏切番日記

ただのグダグダな日記です/2018年4月からはマイクラ(BE)日記をつけています/スマホでのんびりしたサバイバル生活をしています/面倒くさいことは基本しませんw

鎌田浩毅先生の『地学ノススメ』は現代日本人の必修科目(2)地球の内部構造/プルームテクトニクス

11月の読書録07ーーーーーーー


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🌏鎌田浩毅先生の『地学ノススメ』は現代日本人の必修科目(1) - 森の踏切番日記の続き

 

 

 

🌏地球の内部構造


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地球の内部構造その1(出典:地震本部

※温度は、上部マントルで1500~2000℃、下部マントルで2000~3000℃、外核で5000~6000℃、内核は6000℃以上。

 


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地球の内部構造その2

◾左のグラフは、地球の内部を物質の組成で区分したもの。海洋地殻は主に玄武岩からなり、大陸地殻は主に花崗岩からなる。マントルは主に橄欖岩からなる。核(コア)は鉄とニッケルからなる。外核は流体で、内核は個体。

◾右のグラフは、地球の内部を硬さの違いで区分したもの。

リソスフェア lithosphere は、地殻とマントル最上部の硬い部分を合わせたもので「硬い岩盤からできている層」という意味。プレートとほぼ同じ。つまり、プレートは地殻とマントル最上部の硬い部分からできている。温度が低いので硬い。

アセノスフェア asthenosphere は、リソスフェアの下にある軟らかい領域で「流動性のある軟らかい層」という意味。マントルだけからなる。温度が高いので軟らかい。(軟らかい岩石)

メソスフェア mesosphere は、マントルのアセノスフェアより下の層のこと。アセノスフェアより硬く、流動性はない。高温だが高圧なので硬い。

 


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地球の内部構造その3

※地殻 crust、マントル mantle、核 core

 

 
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プレートの運動

◾軟らかい岩石(アセノスフェア)の上を硬い岩石(リソスフェア)がすべる。

◽画面左から、弧状列島(日本列島)と沈み込み帯、ホットスポット(ハワイ島)、中央海嶺、大陸(北アメリカ)と沈み込み帯。

◽大陸プレートよりも海洋プレートの方が重いので、大陸プレートの下に海洋プレートがもぐり込む。

 

 

 

第5章🌏マグマのサイエンス

◾マグマ(地下にある岩石が溶けて液体状になったもの. 800~1300℃ )/マグマだまり(地殻内でマグマが蓄積されている部分)/火道(マグマの通り道)/溶岩(地表に出たマグマ)/地球上には現在活火山が1500個ほどあるが地域的にかたよっている

◾プレートの運動は、マグマや火山のでき方と深く関係している。マグマは次の3つの地域のいずれかで噴出することが分かっている。

  1. 中央海嶺などのプレートが誕生している場所
  2. プレートが沈みこむ場所(沈み込み帯)
  3. ホットスポット hot spot と呼ばれるプレートの中央部(ハワイ島が有名)

それぞれの場所がマグマを噴出する割合は

(1)62%(2)26%(3)12%

 

中央海嶺は地球最大の火山/全長65000km/地球から放出される熱の7割以上が中央海嶺から出ている

◽あまりにも大量のマグマが出たため、島になったのがアイスランド/割れ目噴火/ギャオ gjá(地溝)/アイスランドは世界一の変動帯

 


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アイスランドの火山帯

(出典:アイスランドの地理 - Wikipedia

大西洋中央海嶺に沿って火山帯がある。外側にいくに従って規則的に火山が古くなり、島の東西の両端に最も古い火山がある。

 


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シンクヴェトリル地溝(アイスランド

レイキャビクの北東にある(前の記事の地図を参照のこと)。幅4kmほどの地帯が60mも陥没している。島全体が東西に引きのばされる力でできた地溝。マグマが割れ目を満たすほど入ってこなかった結果、深い裂け目がそのまま残った。

 

 

弧状列島(日本列島、フィリピン諸島インドネシアニュージーランドなど)「島弧」ともいう/環太平洋火山帯/火山フロント(👉「ブラタモリ」ファンの必読書? 『日本列島100万年史』を読む(1)日本列島の成り立ち - 森の踏切番日記

◾日本列島に沈み込む海洋プレートは、約1億8000万年ものあいだ太平洋の下を移動し、マントルの中を斜め下にもぐる。マントルよりもプレートの方が硬いのでプレートの形はくずれない。

➡️プレートが深さおよそ100kmまで沈みこむと水を含んだプレートから水が絞り出され、マントル内を上昇する。

➡️深さ70~80kmの温度が1000℃に達する深さまで水が上昇すると、はじめて岩石が溶けてマグマが生まれる。

➡️マグマを含んだマントルダイアピル diapir)は軽いのでかたまりになって上昇する。このとき、地殻の底でいったん上昇をやめて、その熱で地殻の底の岩石を溶かして新しいマグマを生み出す。

➡️新しくできたマグマは、地殻の中を更に上昇し、浅い場所にマグマだまりをつくる。

 

水が加わると岩石は溶けやすくなる(融点が下がる)/沈み込んだプレートの真上のマントルは、冷たい海洋プレートに冷やされて温度が低いので溶けない/加水によって岩石が溶ける現象を部分溶融と呼ぶ(融点に達した岩石から部分的に溶け始めるから)

◽ダイアピルは、個体(マントル)の中に液体(マグマ)を部分的に含む。そのためマントルよりも密度が小さくなるので、マントルの中を上昇する。上昇すると圧力が下がるので液体(マグマ)の部分が増え、さらに軽くなる。それでも、地殻よりも密度が大きいので、地殻とマントルの境界でダイアピルは止まる。

◽岩石を溶かすには、温度を上げるか、圧力を下げるか、方法が2つある。地球上では減圧によるマグマの生産量が最も多い。マントル内部の対流に乗って地下深部の岩石が上昇すると、圧力が下がる。すると、部分溶融が起こり、ダイアピルとなる。ダイアピルが上昇するにつれて、液体(マグマ)の量が増加する。海嶺やホットスポットでは、こうした仕組みによってマントル物質の3割程度のマグマが産出される。

 


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マグマの発生(出典:地震本部

 

 

噴火の3つのモデル

  1. マグマだまりに圧力が加わり、マグマが絞り出されて噴火する。
  2. マグマだまりの下から新たに別のマグマが供給されることによって、マグマだまりのマグマが押し出されて噴火する。
  3. マグマだまりの中で、マグマに溶けている水が泡立つことにより、マグマがあふれ出して噴火する。

◽マグマの中に入っているシリカ(二酸化ケイ素)が多いとマグマは粘性が大きくなり、ドロリと流れる。少ないと粘性が小さくなり、サラサラと流れる。前者の代表が流紋岩(デイサイト)で、後者の代表が玄武岩。中間が安山岩

◽マグマの中にマグネシウムや鉄が多く含まれるとマグマの粘性は小さくなる。これらは玄武岩に最も多く含まれる。

◽一般に、粘性が大きいマグマの方が、激しく噴き出す「爆発的な噴火」になり、粘性が小さいマグマでは、「穏やかな噴火」となる。

 


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活火山の分布とプレートテクトニクスの関係

“Ring of Fire” は環太平洋火山帯のこと

(出典:Engwell - RING OF FIRE MAP

 


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イタリア・シチリア島エトナ山の噴火(2002年)


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千島列島芙蓉山の噴火(2009年)

 

 

 

第6章🌏もうひとつの革命

◾プレート運動は約40億年前に始まった。プレート運動を長く続けるためのメカニズムとは?

➡️地震波トモグラフィー地震波を用いて地球内部の岩石の硬さを調べる手法)~コンピュータを用いて大量の地震データを解析。

➡️20世紀の終わりに、この問題を解決する考え方が生まれた。

◾上部マントルと下部マントルの境界では密度に大きな差がある。下部マントルの方が密度が大きい。

➡️沈み込んだプレート(スラブという)の密度は、上部マントルよりも少し大きく、下部マントルよりも小さいので、プレートは下部マントルの中にもぐってゆけない。

➡️その結果、上部マントルの下部マントルの境界(深さ670km)に物質(プレートの残骸)が滞留し、大きな塊となって成長する。(プレートの墓場)

➡️プレートの残骸は長い時間ただよっているうちに、下部マントルよりもやや密度が大きくなり、下部マントルの中へゆっくりと下降し始める。このプレートの残骸を下降流と呼ぶ。下降流は冷たくて重い巨大な塊で、コールドプルーム cold plume とも呼ばれる。直径1000kmに及ぶ大量の物質が何千万年もかけてゆっくりと沈む。

➡️プレートの残骸は下部マントルの底(深度2900km)に達すると、核の表面でゆっくりと停止する。(核の密度の方がはるかに大きい)

➡️その反作用で、核の表面から巨大な熱いプルーム(ホットプルーム hot plume)が上がり始める。これは、直径1000kmにも及ぶ巨大な高温上昇流である。

➡️つまり、温度と密度の異なる2つのプルームが地下深部で下降と上昇を繰り返しながら循環している。すなわち、プルームにはマントル全体の動きが関係している。こうした考え方はプルーム・テクトニクスと呼ばれている。

※plume は、「(羽毛のようにもくもくとした)煙、雲」という意味。

コールドプルームは数億年に1回くらいの割合でマントルの中を下降する。1億年以上もかけて上部マントルと下部マントルの境界に溜め込まれたあと、一気に落下する。

➡️このコールドプルームの下降に対応して、ホットプルームは数億年おきにマントル内を上昇する。地上にプルームが出てくるまでには何千万年という時間がかかる。

 


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プルームテクトニクスの概念図その1

(出典:地球について

 


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プルームテクトニクスの概念図その2

(出典:地球について

ユーラシア大陸下部で、プレートの残骸(スラブ)がマントルの下に沈み込み、コールドプルームが生まれる。

※南太平洋ホットプルーム(スーパープルーム)がタヒチ島の下辺りにあり、アフリカ・ホットプルーム(スーパープルーム)が東アフリカ大地溝帯の下にある。これらの地域では、ホットプルームにより火山活動が活発化する。

※こうして、ホットプルームコールドプルームが対になって運動し、地球内部を物質が大循環する。

 

 

◾地球の最深部の核(コア)は、非常に高温高圧の領域/外核では液体金属が対流している(外核の上部は下部マントルによって冷やされ、下部は内核によって温められる)→誘導起電力が発生する→地磁気が発生する

◾約40億年前にプレート運動が始まる

➡️約27億年ほど前(新太古代)に最初のコールドプルームホットプルームが発生

➡️マントルが巨大な対流を始める(マントルオーバーターン

➡️その結果、外核内部で液体金属が対流を開始し、地磁気が誕生したと考えられる

◾地球磁気圏は、宇宙線の侵入を防ぐ役割を担っている(磁気バリア)/地球に到達する宇宙線の最大の発生源は太陽(太陽風)/宇宙線は生物に極めて有害な放射線/紫外線も有害

◾太古代初期に全生物の共通祖先誕生か?

➡️27億年前に磁場が誕生したことにより磁気バリアが機能し始め、それまでは深海でしか生物が生存できなかった地球は、陸上や浅海でも生物が生存できる環境に変わった。

➡️シアノバクテリアが活発に増殖しはじめ、浅海に進出、有機物の生産量が一気に増加。

➡️浅海で光合成をする生物が誕生、酸素の放出が始まる。地球の環境を生物が改変するという大転換が起きた。

➡️大気中の酸素濃度が上昇する。それに伴い、オゾンの濃度も上昇。地上付近にあったオゾン層は、酸素濃度が上昇するにつれて上空へと移った。

※つまり、磁気バリアの誕生が、大気中の酸素濃度を上昇させるきっかけとなった。生物と地球は互いに共進化してきたのである。

 


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酸素濃度の推移(出典:地質時代 - Wikipedia

 


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地球磁気圏の概念図

◾太陽のある左から太陽風 Solar wind(正体はプラズマ)が地球に吹きつける。地磁気が影響力を持つ範囲を磁気圏という。磁気圏は磁力線の流れに沿ってプラズマを弾く。プラズマは地球を包み込むように後ろへ流れ、地磁気の磁力線が後方へ吹き流される。その結果、太陽風の巨大な流れの中に地球磁気圏の空洞が生じて、その中に地球がすっぽりと包まれる。そのお陰で生物に有害なプラズマがほとんど地上に届かなくなる。

 

 

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玄武洞兵庫県豊岡市

玄武岩の柱状節理。玄武岩という名前は玄武洞に因んで命名された。

 

 

外核内の金属の流れはたえず変化しているので、発生する地磁気もたえず変化する。

➡過去7600万年間に170回ほど地磁気の逆転が起きていることが、海底で冷え固まった溶岩の古地磁気の記録から判明した。

➡平均すると、地球は50万年に1回くらいの頻度で地磁気が反転していたことが明らかになった。

➡最近では78万年ほど前に、地磁気のN極とS極の反転が起きた。その後、地磁気はほとんど変化していない。

※こうした現象を世界で最初に提唱したのは、京都帝国大学理学部の松山基範教授(1884-1958)だった。松山教授は、兵庫県にある玄武洞火山岩に地球の磁場と逆向きの磁場を発見した。松山教授は1929年に地球磁場反転説を発表したが、当時は受け入れられなかった。

1960年代になって、古地磁気学が大きく進展した結果、磁場反転説は広く認められるようになった。この功績を讃えて地質時代の逆磁極期(258万~78万年前)は「松山逆磁極期」と命名された。

 

 


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🐱次の記事へと続きます

鎌田浩毅先生の『地学ノススメ』は現代日本人の必修科目(3)大量絶滅/巨大地震/熊本地震/破局噴火 - 森の踏切番日記

第7章🌏大量絶滅のメカニズム

第8章🌏日本列島の地学(地震

第9章🌋巨大噴火のリスク