11月の読書録07ーーーーーーー
🌏鎌田浩毅先生の『地学ノススメ』は現代日本人の必修科目(2)地球の内部構造/プルームテクトニクス - 森の踏切番日記の続き
第7章🌏大量絶滅のメカニズム
🔘地球史における5つの大量絶滅事件
- 古生代オルドビス紀末(O-S境界)4億4400万年前
- デボン紀後期(F-F境界)3億7400万年前
- ペルム紀末(P-T境界)2億5000万年前
- 三畳紀末(T-J境界)2億年前
- 白亜紀末(K-Pg境界)6500万年前
(出典:ファイル:Phanerozoic Biodiversity ja.svg - Wikipedia)
※K-T境界は K-Pg境界の古い用語
◾2億5000万年前の大量絶滅/P-T境界は地球史上最大の絶滅事件/95%もの生物が死滅/海生無脊椎動物のほとんどが姿を消す/有孔虫や放散虫などの海生微生物の多くも絶滅/この時期に「古生代型動物群」から「現代型動物群」へと変わった/6500万年前(K-Pg境界)の大量絶滅は中生代の恐竜が絶滅したことで有名。
◾2億5000万年前の大量絶滅は、多方面にわたる環境変動によって引き起こされた。その中でも、ホットプルームによる超巨大噴火が最大の原因だったと考えられている。
➡シベリア洪水玄武岩~洪水のように流れ出た溶岩が繰り返し積み重なることで層がつくられた700平方キロメートルを超える広大な面積の玄武岩。(シベリアン・トラップ Siberian Traps という)
➡噴出年代は、P-T境界と同時期のペルム紀末で、大量のマグマが100万年ほどで一気に噴出した。この巨大スケールの火山活動が、大量の火山灰や火山ガスを放出し、大規模な気候変動を起こした。
➡大気中に撒き散らされたダストが何十年にもわたって太陽光をさえぎる。
⇨光合成植物の死滅→酸素濃度減少。
⇨マグマに含まれていた二酸化硫黄ガスが酸性雨を引き起こす→海が汚染される。
⇨他にも、海中の酸素欠乏、放射線増加による気温低下、地球磁場強度の低下などの現象も発生。
➡こうして、史上最大の大量絶滅が発生し、三億年にもわたり様々な生物が繁栄した古生代は幕を閉じた。
◾こうした変動の原因の大元は地球内部の活動/つまり、コールドプルームとホットプルームの動きが原動力になった/ことの発端となった物質は海洋プレート。
➡地球表層で冷やされてマントルより温度が低い海洋プレートが上部マントルにもぐり込む。
➡プレートの残骸(スラブ)が、時間とともに密度が大きくなり重くなり下部マントルの中に落ち込む。
➡下部マントルの底部に達した段階で、低温の残骸物質(コールドプルーム)は、その下にある外核から熱を奪う。
➡核とマントルの境界で外核が徐々に冷やされたことで、外核の中では液体金属の流れに乱れが生じる。
➡対流パターンが変化することによって、それまで安定していた地球磁場に擾乱が起こり始める。
➡地磁気の反転現象が頻繁に起こる⇨地磁気が逆転する際に、磁場の強度が一時的にゼロになる。
➡磁場強度が低下したことにより、宇宙線が大気圏に大量に侵入する⇨これが生物種の保存に深刻なダメージを与える。
➡続いて、ホットプルームが地球深部から上昇する。そのために発生した超巨大噴火によって、生物にとって有毒な火山ガスと粉塵が地表にもたらされる⇨酸性雨
➡洪水玄武岩の活動が地殻の底に大量の熱をもたらすことによって、地殻を溶かして大量のマグマをつくり出す。
➡火砕流の噴火と大量の火山灰⇨ダストによる日射不足で寒冷化。
➡プルームの冬(何十度という気温の急激な低下)
◽「プルームの冬」の地質学的な証拠が洪水玄武岩/シベリアの他に、デカン高原やコロンビア台地などが有名/何百枚もある溶岩の層は厚さ3kmにも達する/日本の面積よりもはるかに広い地域が溶岩だけで埋まっている/巨大火成岩石区 large igneous province (LIP) /南太平洋のオントンジャワにある海台も玄武岩の噴火活動による。
世界の巨大火成岩石区 ※紫色が洪水玄武岩
(出典:洪水玄武岩 - Wikipedia)
🔘超大陸パンゲアの分裂
◾最初の超大陸が形成されたのは、約20億年前(古原生代)/現在地球にある陸地をすべて集めたのに等しい大きさ/反対側には超海洋(パンサラッサ)があった。
➡数億年ほどたつと、超大陸はバラバラになった/しばらくすると再び集まって超大陸になった/その後、分裂と集合を繰り返した。
➡いちばん新しい超大陸は、2億5000万年ほど前にあった超大陸パンゲア/パンゲア Pangea とは「すべてが一つになった大陸」という意味。
➡2億5000万年前、P-T境界の時期にパンゲアは分裂を始めた/この分裂の時期に、パンゲアの中央に巨大火成岩石区ができた/南北に並ぶ巨大火成岩石区に沿って、超大陸は真ん中から分裂していった⇨五大陸の誕生。
◾つまり、ホットプルームの活動が、大陸の分裂に密接に関係していた。
➡超大陸が地球の表面を広く覆っていたとき、ホットプルームは下からゆっくり上昇した/このとき地球内部で生まれる熱を持って上昇する/この熱は、マントルの岩石に含まれる放射性元素崩壊による熱や外核が冷えて個体になるときに発生する潜熱である。
➡地表に超大陸があると熱が逃げにくくなるので、その下のマントルは熱がこもりやすくなる。
➡超大陸の下にホットプルームが上昇してくると、超大陸の底は熱で少しずつ溶け始める。
➡ホットプルームは軽い物質からなるので、超大陸には下から持ちあげられる力が働く。
➡これらの作用によって、超大陸をつくる地殻はしだいに薄くなり、最後には、表面から割れ始める⇨これが、超大陸分裂の始まり。
➡ホットプルームは超大陸の下部を溶かしてマグマを大量につくった/また、ホットプルームの上昇によって圧力が下がったマントル物質は部分溶融を起こし、新たなマグマを生産した。
➡これらのマグマが地上に噴出し、超大陸が分裂した部分を埋めていき、超大陸の裂け目に新たに地殻が形成された。
➡新しくできた地殻は、超大陸をつくっていた地殻よりも薄いため、その上に水が入り込んで海となった⇨大洋の誕生。
➡引き続き、海底にはマグマが噴出し、中央海嶺ができた。
➡大陸の分裂にしたがってプレートが生産され、左右に分かれた。
➡これが大陸移動の仕組みだったのである。
◾ペルム紀末の巨大火成岩石区
※超大陸パンゲアが分裂した隙間に、やがて大西洋が誕生した/ちょうどその頃(ペルム紀末)に、複数の巨大火成岩石区が形成された(シベリアン・トラップや峨眉山など)/これらは、プレート運動とは無関係に間欠的に形成されたもの/つまり、超大陸の中央で厚い大陸地殻を押し割るように大量のマグマが貫入した/巨大火成岩石区には、おのおのが円形の形状を持つという特徴がある/ペルム紀末の巨大火成岩石区は、パンゲアの東半分に集中していた(今のアフリカやユーラシア)。
🔘ペルム紀末に地表で起きた現象まとめ
◾ホットプルームが間欠的に発生。
➡マントルと核の境界付近で温度のバランスがくずれる。
➡外核内の液体金属の対流に乱れが生じる。
➡地磁気強度が低下する。
➡これに誘導されて長期間の寒冷化が始まる。
➡やや遅れて大規模火山活動による寒冷化が加わる。(空中を漂う大量の火山灰によって太陽光は何十年も遮られ、地球全域で平均気温が急激に低下)
➡巨大火成岩石区の特異な火山活動によって表層環境が悪化する。(酸性雨)
➡気温低下、食糧不足、大気汚染、海中での酸素欠乏などの要因で、生物圏に対する大量絶滅が発生。(古生代の終焉)
◽ペルム紀末以外にも、火山活動と生物絶滅の時期が一致する場合が複数ある/中央大西洋の活動は三畳紀の終わり(2億年前)と一致/デカン高原の活動は白亜紀末(6500万年前)と一致/ただし、例外もある。
下・三畳紀末(2億年前)ローラシア大陸・ゴンドワナ大陸・テチス海
上・ジュラ紀末(1億4500万年前)
下・白亜紀末(6500万年前)
現代
第8章🌏日本列島の地学
◾地震を起こすのは「プレートの動き」
※プレートの動きは、1年に4~8cmくらいの速度(爪が伸びるくらいの速さ)
👉「ブラタモリ」ファンの必読書? 『日本列島100万年史』を読む(1)日本列島の成り立ち - 森の踏切番日記
◾巨大地震はどうして起きるのか
※世界中で発生する地震の10%が日本で発生。
※東日本大震災では、地震後に日本列島が5.3cm太平洋側に移動した/さらに、太平洋岸では地盤が最大1.2m沈降した。
⇨これにより、東北地方から関東地方の太平洋側が東西に少し広がり、一部の地域が沈降した。
⇨結果として、日本の陸地面積は0.9平方キロメートルほど拡大した、と計算されている。
※過去に、こうした巨大地震は太平洋側で何十回も起きている。
◾内陸で起きる直下型地震
※大地震が発生したあとに、内陸部の活断層が活発化し、直下型地震を起こした例が多い。
⇨これらの地震は、誘発されたもので、余震ではない。
◾首都直下地震
※この誘発地震が首都を直撃する可能性がある。
⇨今後30年以内に首都圏でマグニチュード7クラスの地震(震度7)が70%の確率で起きる、と予測されている。
※次に日本列島で起きる巨大地震は、東海・東南海・南海の三つが同時発生する「連動型地震」という巨大災害を起こすシナリオが予想される。
⇨さらに西の日向灘も連動する可能性もあるという研究もある。
⇨過去のデータを総合判断して、地震学者たちは2030年代後半には次の南海地震が起きると予測している。
⇨予測される西日本大震災は東日本大震災よりも一桁大きい災害になることが確実視されている。
👉南海トラフ地震で富士山が噴火? 『日本列島100万年史』を読む(3)中部 - 森の踏切番日記
👉近畿三角帯と阪神淡路大震災の話 『日本列島100万年史』を読む(4)近畿 - 森の踏切番日記
👉南海トラフ大地震が起きるしくみ 『日本列島100万年史』を読む(5)中国・四国・九州 - 森の踏切番日記
フィリピン海プレート周辺のM5.5以上の地震の分布(1900-2016)
◾2016年4月熊本地震
※4月14日21時26分にマグニチュード6.5の前震、4月16日01時25分にマグニチュード7.3の本震。震度7が2回続けて起きた前代未聞の直下型地震だった。(4月15日00時03分にはマグニチュード6.4の余震も起きている)
◾中部九州は、地面が南北に引っ張られている特殊な地域。その特異さは、構造運動と火山活動が並行して複合的に起きることにもあらわれている。
➡別府-島原地溝帯~別府湾から島原半島に至る幅20~40km、長さ150kmにおよぶ溝状の地域。その内部には、由布・鶴見火山、九重火山、阿蘇火山、雲仙火山などの活火山が形成されている。
➡著者は、この東半分(大分から阿蘇まで)を豊肥火山地域と命名した。
◾フィリピン海プレートの沈み込みが九州の地殻変動を支配する最大の原動力。
➡約600万年前からプレートの沈み込みが速くなり現在の速度に達したことにより、大規模な火山・地震活動が始まったと考えられる。
➡フィリピン海プレートは北西方向に移動しながら、琉球弧の北部に対してほぼ垂直に、西日本弧に対しては斜めに沈み込んでいる。
➡この動きが、中央構造線の延長上にある大分-熊本構造線の横ずれ運動を引き起こした。
中央構造線 九州の点線部が「大分-熊本構造線」
(熊本地震の前震で震源となった「布田川-日奈久断層系」も「大分-熊本構造線」上にある)
➡大分-熊本構造線の右横ずれ断層によって、北側は北東に動き、南側は南西に動く。
➡地面が水平に引っ張られることで岩盤に割れ目が生じて、大分-熊本構造線の北側に陥没地ができる。(プル・アパート構造)
➡陥没域で大規模な割れ目噴火が起こり、世界でも珍しい火山構造性陥没地が形成される。
➡右横ずれ運動に伴って南北に拡大することで、豊肥火山地域は北東方向へ押し出され、地上に東西方向の正断層群が発達する。(→布田川-日奈久断層系ができた原因)
➡600万年にわたる火山活動で、密度の小さい火山噴出物が陥没地を埋め立てる。(→重力が負の異常を示す)
※熊本地震は、豊肥火山地域で起きた長年の運動を反映していた。
第9章🌋巨大噴火のリスク
◾破局噴火(ウルトラプリニー式噴火 Ultra Plinian) ~大量のマグマが短期間に地表へ噴出する噴火/大規模な火砕流が発生し、高温(800℃)のマグマを含む粉体流が高速(時速100km以上)で地上を走り抜ける。
※9万年前の阿蘇火山の噴火では、火口からの距離150kmの途上にあるすべてのものを焼き尽くした。
※大量のマグマが噴出したあとの地上には、大きな穴があく(カルデラ)
※今後、活動する可能性のあるカルデラは、屈斜路カルデラ、支笏カルデラ、洞爺カルデラ、十和田カルデラ、阿蘇カルデラ、姶良カルデラ、阿多カルデラ、鬼界カルデラ。
→北海道・東北北部と九州に偏っている。
◽カルデラの成り立ち
巨大噴火の場合、大量のマグマが噴出。
地下のマグマだまりに大きな空洞ができる。
山そのものが陥没し、巨大なくぼ地ができる。
※直径2km未満の場合は、普通に火口と呼ぶ。
※隣接する複数の火山の噴火によりできたカルデラは「複合カルデラ」という。
👉箱根火山のカルデラの成り立ち他 『日本列島100万年史』を読む(2)北海道・東北・関東 - 森の踏切番日記
◾大噴火期に入った桜島
※姶良カルデラは現在も噴火を続けている桜島の大元にある巨大火山/桜島は姶良カルデラの南端にできた最新の火山活動。
※1914年1月の大噴火(大正噴火)は1年以上継続。噴出物の総量は、富士山の宝永噴火を上回り、30億トンにまでなった。(大規模噴火としては135年ぶりだった)
※現在、桜島南岳の5km下にはマグマだまりがあり、姶良カルデラ中央(鹿児島湾中央)にある巨大なマグマだまり(深さ10km)へ火道が連続していて、一部のマグマが桜島南岳へ供給されている。
➡姶良カルデラでは噴火が近づくと、マグマだまりが膨張し、周辺地域の地盤が隆起する。噴火が起こってマグマだまりの中のマグマが減ると、地盤が沈下する。こうした変動をくわしく観測することによって、姶良カルデラのマグマ活動を監視している。
➡2020年代に入ると、マグマの量は大正噴火のレベルまで達すると予測される。そうなると、同程度の大噴火がいつ発生しても不思議ではない。現在の活動から見て、昭和火口付近で噴火する可能性が高いと考えられている。
◾巨大噴火による気象災害
※1815年4月、タンボラ火山(インドネシア・スンバワ島)の約5000年ぶりの大噴火。
→成層圏の上にまで火山噴出物が立ち昇る。
→火山灰がジェットストリームによって全世界に拡散。
→翌年から、ヨーロッパと北アメリカで異常低温が何年も続いた。
◾白頭山の「史上最大の噴火」
※中国と北朝鮮の国境にある白頭山の946年の噴火は、有史以来では最大の噴火だった。このとき噴出したマグマの量は、古代ローマのポンペイを壊滅させたヴェスヴィオ火山のマグマの約50倍に相当する。上空25kmまで噴き上げられた火山灰は偏西風に乗って、北海道・東北地方に達し、5cmも降り積もった。
→白頭山は小規模なものを含めると100年に1度くらいの割合で噴火を繰り返し、約1000年に1度くらいの割合で巨大噴火を起こしてきた。
→現在、白頭山の地下には1000年分のマグマが溜まっている可能性がある。近い将来、10世紀と同規模の噴火が起これば、大惨事になることは確実視されている。韓国や日本も対岸の火事というわけにはいかない。
→ここ数年、白頭山は活発な活動を示していて、噴火の兆候ではないかと世界中から注視されている。(中国と北朝鮮の専門家は近い将来の噴火については否定的)
→2032年までに99%の確率で白頭山が噴火すると予測している日本の研究者もいる。ただし、白頭山の噴火時期については、火山専門家の間でも見解が分かれているのが現状である。何をきっかけに、いつ噴火が始まるかは予測できない、というのが専門家に共通する見解である。
◽国際政治に影響を与えた火山噴火
※1991年にフィリピンのピナトゥボ山(Pinatubo)が大噴火
→フィリピン全土から米軍が完全撤退
→2014年、米軍がフィリピンに復帰
※富士山が大噴火した場合、偏西風の風下にある厚木基地などの米軍は動けなくなる可能性がある。
→富士山に関しても、いつどのような規模の噴火が起きるかについて、現在の火山学では予知できない。
噴火するピナトゥボ山(1991年6月12日)
◾日本列島の巨大噴火
※7300年ほど前に鹿児島沖の薩摩硫黄島で巨大噴火が発生し、巨大な鬼界カルデラが誕生した。このとき噴出した高温の火砕流は、海上をすべり九州本島を直撃、南九州で暮らしていた縄文人を全滅させた。巨大地震は文明を滅ぼすまでには至らないが、巨大噴火は文明そのものを滅ぼすことがある。
→日本列島で、こうした巨大噴火が起こる頻度は、約7000年に1回。最後に起きた巨大噴火が、鬼界カルデラをつくった7300年前。単純に考えると、次の巨大噴火はいつ起きても不思議ではない。
→過去に巨大噴火が起きたカルデラ火山で、再び巨大噴火が起こる可能性が高い。
➡現在、気象庁は、噴火しそうな50個の活火山に対して「常時観測火山」に指定し、24時間体制で観測を続けている。
→日本に存在する110個の火山のうち約20個の火山が東日本大震災以後に活発化している。(2014年の御嶽山や2015年の箱根山など)
➡現在は地震や噴火が頻発する「大地変動の時代」の最中なのである。我々は100年あるいは1000年というスケールで考える「長尺の目」を持ち、これを乗り切っていかなければならない。
🐱感想
地球の歴史は天変地異の歴史。天変地異はこれからも必ず起きるが、いつどのような天変地異が起きるかは予測もつかない。
地球のシステムは複雑系なので、長期の予測は不可能だが、短期の予測までも不可能だと決めつけるべきではないだろう。そこは人類の叡智に期待したい。
ただ、破局的な巨大災害が起きてしまえば、人類にできることは多くはないだろうと悲観する。心の準備だけはしておこう。
※北米大陸最大の火山地帯。イエローストーン火山はホットスポットによる火山で、現在は数百ヶ所から熱水を噴き上げている。地下に世界最大のマグマだまりがあるとされ、ホットプルームからマグマの供給を受けているという。前回の巨大噴火から既に60万年が経過しており、近いうちに巨大噴火が起こるのではないかと予想されている。噴火の規模は、前述のピナトゥボ山の噴火の百倍にもなる可能性があり、イエローストーン国立公園は完全に消滅し、世界規模の深刻な気象災害は避けられないだろうと言われている。
(イエローストーン国立公園 - Wikipediaを参考にしました)
Mammoth Hot Springs (イエローストーン国立公園の熱水がつくる棚田状の池)
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