森の踏切番日記

ただのグダグダな日記です/2018年4月からはマイクラ日記をつけています/スマホでのんびりしたサバイバル生活をしています/面倒くさいことは基本しません

奄美の海でブラタモリ(1)

ブラタモリ』#68奄美の海(1)

~なぜ奄美は生き物の楽園!?


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近江「カヌー楽しい~🎵」

 

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ショウ・マングローブ


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草彅「潮が引くと陸地になる」


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草彅「そんなマングローブが、ここ奄美では」


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草彅「潮が引いているので」


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タモリ「到着しました」

近江「到着」


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タモリ「穴ぼこが開いていますね」


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🐱定番出た!


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🙀近江ちゃん、シオマネキ知らない?


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🐱オスのシオマネキですね。


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ショウ「3分くらい待つと出てくる」


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😽人が多すぎなくね?


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ショウ「コメツキガニですね」


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草彅「そのあと要らない砂を団子にして足元に捨てます」


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出てこないので無理矢理掘り出すショウ・マングローブ


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ショウ「潜り方が特徴的なんです」


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ショウ「その場、その場で」


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草彅「敵が近づくと」


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草彅「気温が高ければ」


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草彅「続いては小さな水の流れに沿って」


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タモリ「シジミの一種ですか?」


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😽近江(広島のシジミ汁、美味しかったなあ)


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😽近江(特大シジミ汁食べたいなあ)


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😽近江(美味しくないのかあ)


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😽近江(じゃあ、いいや)


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草彅「この他にも見分けられる特徴があるんです」


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草彅「ドレッドヘアのような形でその先に」


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板根・膝根など複雑な形の根により軟弱な地盤の上で育つことができる。


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落っこちて、ささる?


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成長が遅い。これで3年くらいの若木。


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🐱植物時間だね。


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緑色の葉と黄色い葉をかじって味を比べてみる。


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黄色い葉の方は、塩味がする。


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🙀この辺りは揺れなかったな。


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🙀全然気が付かなかった。


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ショウ「陸の競争に負けてしまった弱い植物なんです」


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草彅「さまざまに適応したメヒルギとオヒルギ」


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草彅「マングローブという限られた環境の中で」


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ノコギリガザミ


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🙀近江ちゃん、食べる気満々。


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😽近江(いいんですね!)


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😽Habu Hyan Gazami Habu


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🐍奄美の海でブラタモリ(2) - 森の踏切番日記に続く

 

 

ミナミコメツキガニが危険一斉に潜る - YouTube

山下康秀(1′30″)

 

 

 

📄関連日記

🔘奄美大島でブラタモリ - 森の踏切番日記

🔘奄美の森でブラタモリ(1) - 森の踏切番日記

🔘奄美の森でブラタモリ(2) - 森の踏切番日記

 

 

 

 

 

『自己組織化とは何か』を読む(2)


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🔘『自己組織化とは何か』を読む(1) - 森の踏切番日記の続き

 

 

第3章・細胞が示すインテリジェンス

◾生命の基本単位である細胞レベルで見られる自己組織化の例。

 

①シャジクモの酸・アルカリバンドパターン

◾パターン形成とは、形がないところから形ができることをいう。(空間変化)

◾シャジクモの酸・アルカリバンドパターンは、周囲の環境によって後から決まるパターン。「動的」に保たれている。

◾自己組織化において、パターンやリズムを維持するにはエネルギーが必要。シャジクモのバンドパターンの場合は、光エネルギー。

◾バンドパターンの安定性。

◾パターンの引き込み現象。「引き込み」は、非線形の性質を持つものだけに特有の現象で「互いに相手に合わせる」という意味。時間変化(リズム)であれば「同調」(あるいは「同期」)。

◾植物にも神経細胞のようなパルス発生能力がある。その意義はうまく説明できない。

 

 

シャジクモ - Wikipediaより
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シャジクモ(by Siow_ryu)

 

 

②粘菌、ヒドラ

◾細胞粘菌の移動体(細胞集合体)の分化と再生。

ヒドラの驚異的再生能力。

◾真性粘菌の変形体(多核細胞)。集合した粘菌細胞が融合して1個の細胞になる。細胞分裂はせずに単細胞のまま核の数がどんどん増え、大きく広がっていき、網目状になる。中には1メートルをこすものもある。

◾変形体同士を接触させると融合する。逆に変形体を切るとそれぞれが独立した変形体になる。

◾変形体は常時リズムを発していて、情報処理に一役買っている。

◾リズム(時間的に繰り返す現象)は「振動」ともいう。目に見えないようなリズムであっても振動という言葉を使う。

◾変形体のリズムは原形質流動の周期的変動。誘引刺激や忌避刺激により位相の波が伝播して情報を伝達する。

◾より高等な動物は、主に電気によって、より速く情報を伝達している。動きの少ない植物の場合は、主に化学物質の流れで情報伝達がなされる。

 

 

真性粘菌変形体
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引用元:粘菌の輸送ネットワークから都市構造の設計理論を構築―都市間を結ぶ最適な道路・鉄道網の法則確立に期待―

🐱真性粘菌は正式には変形菌というようだ。粘菌の世界も色々興味深いものがあります。 

 

 

 

第4章・脳が作るリズムとパターン

◾脳の自己組織化。神経細胞ニューロン)とその周囲にあり神経細胞の活動を調整するグリア細胞

◾脳の成長とは、神経細胞同士の結合が密になること。

神経細胞はCPUのようなもので、コンピュータより動作速度が遅いが同時に働く。脳は、CPUが100億個以上あるコンピュータのようなもの。

神経細胞の軸索は非線形ケーブル。生体膜が発振器の機能を持ち、神経細胞は無数の発振器が結合したものとみなすことができる。非線形発振器は互いに同調するので減衰も歪みも無い。

◾脳の自己組織化の本質は、神経細胞間のネットワークが構築される(=シナプスができる)ことにある。

神経細胞ネットワークの構築は外の世界との関わりに強く依存する。また、形成時期がある程度決まっている場合がある。

◾視覚の形成。第一次視覚野のコラム構造。脳内で神経細胞ネットワークに作られる独特のパターン形成メカニズム。

◾その応用として、ニューラル・ネットワーク、ニューロ・コンピュータが研究されている。

 

 

神経細胞ネットワークの自己組織化
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左から新生児、生後3ヶ月、15ヶ月、2年。

several photographs of neural circuity in the brain. From the left the pictures show us the neural circuity of a newborn, then a 3 month old, 15 mo… | Pinteres…

 


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神経細胞の模式図

 

 

 

第5章・高等植物が作り出すリズムとパターン

◾高等植物の自己組織化。

◾植物細胞は、分化全能性。1個の細胞から一体の完全な個体を作り出すことができる。

◾動物も植物も、リズムをもちパターン形成をしながら成長する、という点では同じ。

◾動物の場合は、どちらかというと遺伝子が主役、自己組織化が脇役であるのに対して、植物の場合は、自己組織化に負う部分が大きい。植物は大量のパターンの集合。フラクタル

◾植物の成長原理。植物の場合、増殖して成長する細胞はほんの一部、ほんの一時期だけで、成長しきった細胞はその後変化することはない。

◾根を例にとると、根の先端の先端部を保護する根冠の次にある分裂帯だけが細胞分裂をする。その後方に分裂した細胞が伸びる伸長帯があり、さらに後方の既長帯は分裂も伸長もしない。

◾成長する根の先端部の表面電圧を測定すると、電圧にパターンがあることがわかる。理由は、はっきりとは分からないが、根の周囲の環境変化を感じる役目、根が伸びる方向をコントロールする役目を果たしているのではないかと推測される。

◾植物には、サーカディアンリズムなど様々なリズムがあるが、根の表面の電圧にもリズムがある。この電気的リズムは、他のリズムと同様、成長活動と深く関係している。

 

 

 

第6章・人工脂質膜の示すリズム

◾この章はDOPH(ジオレイルホスフェート)という合成リン脂質でできた人工膜が興奮性を示すという専門的な話題。

◾この脂質膜は、平衡系で自己組織的に集合し、非平衡環境下で神経細胞と類似の興奮性を示すのだそうだ。

◾また、この系でカオス現象が見つかり、工学的応用が試みられているということで、それを利用した味覚センシングシステム構築の試みについて解説されている。

🐱面白い話なのだが、分量が少ないのが残念。もう少し詳しい解説が欲しかった。

 

 

 

第7章・自己組織化からカオス、そして複雑系

複雑系の科学について要点がまとめられている。

複雑系の科学から見ると、自己組織化やカオスといった非平衡非線形の科学は系を理解するための一手段ということになる。立場を変えていえば、自己組織化やカオスの母体となる非平衡非線形の科学を広く社会に適用しようとしたのが複雑系の科学ということだ。

◾自己組織化の科学は還元的な手法をとっているので、複雑系の科学とは立場が違うということのようだ。本書の場合は、工学的な観点から自己組織化をとらえているということだろう。

 

 

 

第8章・人工生命がもたらすもの

◾人工生命(Artificial Life)の研究について要点がまとめられている。

◾人工生命の研究とは、

コンピュータ上のシミュレーションによって、生命の起源を調べ、生命という複雑系がいかにして自己組織化し、適応・進化するかを探るものである。

◾ ここでいう「生命」とは、「自己組織化能」と「自己複製能」を持つシステムということだろう。

◾もう一つ、生命の重要な特徴として「進化」がある。「進化」は複雑適応系である。複雑適応系は、定常に達することなく、常にその状態を変えていく。生物は複雑適応系の典型例なのである。

◾人工生命の考え方では、「生命は物質の組織の性質であって、組織を構成する物質の性質ではない」とする。つまり、必ずしも物質を使う必要が無いということにもなる。

 

 

 

第9章・マイクロマシン──自己組織化が生み出すミクロの世界

◾マイクロマシンの研究の基本の解説。生物がもつマイクロマシンとして、鞭毛モーターのしくみの説明もある

 

 
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マイクロ歯車

 

 

 

第10章・分子素子への挑戦

◾マイクロエレクトロニクスのレベルよりもさらに小さくなると量子力学的効果が現れるので新たな学問体系が必要となる。それがナノエレクトロニクスである。ナノエレクトロニクスを含む技術全般をナノテクノロジーとよぶ。量子レベルで作動する素子が量子素子である。

◾一般にマイクロレベルで扱うテクノロジーは、半導体、結晶を微細加工して高密度・高性能デバイスを作り上げる。これは、マクロからミクロへのアプローチである。一方、ナノテクノロジーは材料の自己組織化能を利用してミクロからマクロの構築を目指す。

◾この章では、生物のもつ分子レベルでの高い機能をめざす「分子素子」が紹介されている。分子素子の中でも注目される機能が光電変換機能、すなわち、人工光合成である。まず、生体の光合成のしくみが説明され、人工光合成の研究が紹介されているが、話が専門的でやや難解である。

 

 

 

🐱本書は、自己組織化に関する話題が網羅的に紹介されていて、興味深い話題も多いが、それぞれの分量が少ないのが残念だった。各章について調べてみると色々面白い話題が多かった。ナノテクノロジーには微結晶太陽電池の他に、カーボンナノチューブ、極微磁気記憶材料、ドラックデリバリーシステム、分子歯車、単電子トランジスタ、DNA分子デバイスなどがある。本書は、2009年に第2版が出ているので、引き続き読んでみたいと思う。

 

 

カーボンナノチューブ

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Carbon nanotubes are long chains of carbon held together by the strongest bond in all chemistry, the sacred sp2 bond, even stronger than the sp3 bo… | Pinteres…

 

 

 

自己組織化とは何か―生物の形やリズムが生まれる原理を探る (ブルーバックス)

自己組織化とは何か―生物の形やリズムが生まれる原理を探る (ブルーバックス)

 

 

 

 

📄この記事の続き

 

📄関連日記

 

 

 

 

 

『自己組織化とは何か』を読む(1)

3月の読書録06ーーーーーーー

 自己組織化とは何か

 都甲潔・江崎秀・林健

 講談社ブルーバックス(1999/12/20)

 1703-06★★★☆

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「自己組織化」という現象は日常でも見られるありふれた現象なのだが、本書の「はじめに」では例として、雪の結晶、ミョウバンAlK(SO4)2・12H2Oの結晶、シャボン玉の膜を挙げて、「ランダムから秩序へ、またはミクロからマクロへと自分で組み上がってしまう現象」のことを「自己組織化」と呼ぶと説明している。

本書の目的は、「この自己組織化が、どういうところで起こり、なぜ起こるのか、つまり、一体どういう現象であるのかを見る」ことであるという。

本書では、まずこの自己組織化現象の性質とその応用について解説し、自己組織化現象のしくみについても数学的に説明している。

次に、生体系における自己組織化現象についての説明がある。本書のサブタイトルは「生物の形やリズムが生まれる原理を探る」となっていて、自己組織化の一側面であるパターンやリズムが生体系でどのように現れるのか解説されている。

また、自己組織化とカオスが複雑系を構築する重要な概念だということで、複雑系についての簡単な解説がなされている。

最後に、分子素子やマイクロマシンなどの今世紀を代表する機能素子を取り上げ、自己組織化現象の工学的応用を紹介している。これが、本書の最大の特徴となっている。

全体的に専門的な用語が多用され、やや難解な印象を受ける。取り上げられる分野も多岐にわたっており、幅広い基礎知識が求められる。一般向けというよりは工学部の学生向けという感じである。本書が刊行されてから既に17年余りが経過しているので、この分野の研究も進展しているが、基本的な部分は今でも役に立つと思う。以下、各章の内容を簡単にメモしておこうと思う。

 

 

 

シャボン玉の構造
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引用元:城先生と寺尾先生の知って得するかも? 健康・化学まめ知識 化学編 : シャボン玉はなぜできる?(界面活性剤の話 その1)

※石鹸の親水基(丸い部分)が水を取り囲み二重の膜構造になっている。球になるのは、その形がエネルギーが最小だから。

 

 


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第1章・自己組織化とはなんだろうか

◾自然界の多くの現象は秩序からランダムへと向かう。これは、「自然界では、秩序よりランダムの状態の方が確率的に実現しやすい」という大原則にもとづいているからである。ところが、自然界は決して秩序からランダムへ向かうだけではない。それが自己組織化である。

◾自分で勝手に作りあがってしまう現象が「自己組織化」であり、ここでの「自己」とは、「構成要素とその結果でき上がる秩序ある構造」と解釈するとよい。

◾細胞の生体膜(細胞膜)は自己組織化の典型的な例。生体膜は、脂質二分子膜とタンパク質から作られている。

◾生体膜は自分で勝手に作り上がるが、出来上がった神経細胞の膜では興奮現象が起こる。神経細胞の興奮は、系が非平衡だからこそ起こる。

◾「自己組織化」には平衡系で生じる場合と非平衡系で生じる場合がある。

非平衡系である生命はエントロピー増大の法則に従う必要は無い。

◾脂質二分子膜のような要素が互いに相互作用しあう平衡系では、要素間の力(内部エネルギー)とエントロピーの兼ね合いで系の状態が決まる。これは温度に強く依存する。温度が高いとエントロピーが勝ってランダム方向へ、温度が低いと内部エネルギーが勝って秩序の方向へ向かう。

◾「相転移」は、たとえ個々の相互作用は弱くても要素が集まると大きな力になることを意味しており、「協同現象」の典型例でもある。

◾協同現象とは、「非線形」のもたらす現象に他ならない。

 

平衡系で生じる自己組織化の例

◾脂質分子は水溶液中で自発的に集まって脂質二分子膜(多重層膜)からなる球を自発的に作る。これに適当な処理を施すと単層膜で赤血球形のリポソームができる。

◾リポソームには時間とともに形を変える性質がある。特殊な分子を使ったリポソームでは条件によりらせん構造を作り上げる。

◾リポソームは細胞とよく似ているので薬物送達システム(DDS:Drug Delivery System)への応用が考えられる。

◾生体の材料を用いたり生体の仕組みをまねした技術をバイオミメティック・テクノロジーという。バイオミメティックとは「生体模倣」という意味である。

◾同じように高分子を用いて作った小胞をマイクロカプセルと呼ぶ。大きさは数ミリ㍍から数ナノ㍍。芯となる物質を微粒子化して、それを被膜することで作ることができるが、化学的方法、物理的方法、物理化学的方法がある。

 

 

リポソームの構造
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MicroLife Nutrtionals is created with Liposomes for better absorption. Speaklife.vasayo.com | SCIENCE | Pinterest | Create

※リポソームはシャボン玉とは逆に親水基が膜の外側になる。

🐱リポソームを検索すると、化粧水とビタミンCのサプリがやたら出てくる。化粧水は多重層膜のリポソームを利用しているらしい。ビタミンCのサプリはビタミンCをリポソーム化しているらしい。

 

 

人工イクラの作り方

◾上の化学的方法のひとつに不溶化反応法というのがある。例えば、アルギン酸ナトリウムの水溶液中に芯物質を分散させる。この分散液を塩化カルシウム溶液に小滴状で滴下すると、小滴の表面でナトリウムがカルシウムに置き換わり、小滴の表面が水に不溶のアルギン酸カルシウムの膜で覆われる。人工イクラはこの方法で作られていて、上質のサラダ油滴を調味料や香料を含む水溶性のゾルで包んだものが芯になっている。

 

 

人工イクラ
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引用元:Ikra - JParchitects

 

 

人工細胞の可能性

◾マイクロカプセルの応用として人工細胞が考えられる。

◾デンドリマー(dendrimer)という自己組織化能を持つ高分子の人工細胞への応用も研究されている。

◾脂質高分子モザイク膜の研究も盛んである。

 

 

デンドリマーの構造
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81-triazolylferrocenyl dendrimer E from L. Liang and D. Astruc, Coordination Chemistry Reviews, 2011, 255, 2933-2945. | SCIENCE | Pinterest | Chemistry

 

 

味覚センサー

◾バイオミメティック・テクノロジーの典型例。味認識装置。

◾化学物質の持つ情報を電気的変化に変える脂質高分子モザイク膜の応用。自己修復能を持つ。まさに、人工味細胞膜。

 

まとめ

「自己組織化」とは「ランダムになろうとする力に、秩序化しようとする力が打ち勝つこと」

 

🐱 この章は、話が時々脱線して冗長な印象がした。脱線した話(イクラとか)の方は分かりやすくて面白いが、本題の方はやや難解。章末のまとめは分かりやすいと思った。

 


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第2章・自己組織化現象のしくみ

非平衡系における自己組織化現象には、均等な状態からリズムやパターンが生まれる、という共通の特徴がある。リズムやパターンのない状態からそれがある状態へと「移り変わる」のである。そのしくみを考えるには、時間の流れを無視することはできない。

◾「自己組織化」は、遺伝子とともに生命を語るべき重要な側面。

神経細胞のリズムを「自励発振」ともいう。

◾電気回路によって神経の機能に似せた発振回路を作ることもできる。BVP発振回路。

◾ベルソフ・ジャボチンスキー(BZ)反応。溶液の色が一定の時間間隔で赤と青に繰り返し変化する。

◾安定なリズムが現れるためには、非線形の性質が含まれていなければならない(微分方程式)。

BZ反応のパターン形成。

非線形の反応と物質の拡散が手を組んで、はじめてパターンが生じる。

 

🐱この章は非線形科学の基本的な解説だが少し分かりにくかった。リズムは時間的に繰り返される現象で、パターンは空間的なものです。BZ反応については、『非線形科学』メモ(2) - 森の踏切番日記に画像と動画があります。メトロノームの同期とホタルの同期の動画もあります。

 

 

🔘『自己組織化とは何か』を読む(2) - 森の踏切番日記に続く

 

 

📄関連日記

 

 

 

 

 

 

『応仁の乱』(呉座勇一著)を読む

3月の読書録05ーーーーーーー

 応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱

 呉座勇一

 中公新書(2016/10/25)

 1703-05★★★☆

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室町幕府については、足利氏が、細川氏、畠山氏、斯波氏など足利一門の親分で、武家の中で最も勢力があるのが足利一門だから足利組の組長が武家の親分であるという理解をしている。管領というのは、要するに若頭のことだと理解している。室町幕府は家族的集団というイメージである。親分の力が強ければ一家は安泰だが、親分の求心力が低下すれば組内がごたごたするのは必然で、応仁の乱は様々な人間の利害がぶつかり合った上に組長の跡目争いが加わった仁義なき抗争だと理解している。そんなイメージを持ちながら本書を読んでみたのだが、全体の印象としては、こういう見方もあるかなあという感じである。ややこしい話なので、一度通読しただけで全てを把握するのは難しい。ノートを取りながら再読したいところだが、そこまでの時間も興味もないので、今回は取り敢えずの感想を書くに留めたい。

 


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室町時代守護大名の配置図でかねてから気になっていたのが、大和国興福寺である。それだけ大和国内における興福寺の力が大きかったということだろうが、その実態については知らなかった。本書は、興福寺僧の経覚の『経覚私要鈔』と尋尊の『大乗院寺社雑事記』を中心史料として採用し、室町時代大和国内の情勢について詳しく論考していて興味深かった。ひと言で云うと、ややこしすぎる。ここにも、大乗院(九条家系)と一乗院(近衛家系)の派閥争いがあり、国人に相当する「衆徒・国民」がいて内部抗争がある。そこに畠山氏が絡んできて応仁の乱につながるわけである。つまり、本書は大和国から見た応仁の乱という視点で描かれている。

 

◾従来の説明では、我が子(義尚)を次の将軍にと願う日野富子が義視の排除を図って山名宗全に接近したとされる。本書では、「義視の妻は富子の妹であり、両者の関係は必ずしも悪くなかった」とあるが、根拠が示されていないので納得がいかない。姉妹だからといって関係が悪くないとは限らないだろう。あからさまに敵意を見せなくても内心では呪詛することだってあるではないか。我が子が次の将軍になるに越したことはないと思っていたと考えるのが自然だと思う。文正の政変前の時点では、日野富子はあからさまには排除に動かなかったという程度のことではないだろうか。文正の政変後に山名宗全と提携したのは、義視の将軍宣下が現実味を増したからだろう。

 

◾本書の終章に、「細川氏と山名氏との対立を過度に強調するのは誤り」であり、「細川氏と山名氏の激突を宿命的なものと見るべきではない」とあるが、本書を読む限り両者の衝突は必然的に思われる。本書によると、細川勝元山名宗全と提携したのは、畠山氏を押さえ込むためだったという。山名宗全の方は、明徳の乱で失った山名氏の領国を回復させるという野望があったと思う。山名氏は新田系で外様であるし勝元の山名宗全との提携は、諸刃の剣だったのではないだろうか。宗全が中央権力に挑戦し続ける限り両者の衝突は避けがたいものに思われるのだが。

 

◾著者は、御霊合戦で「一対一の戦いで政長が敗れたのならば、細川勝元も結果を受け入れただろう」としているが、意味のない仮定であり蛇足だと思う。応仁の乱が嘉吉の変以来の政治過程の矛盾の結果引き起こされたものならば、細部の問題ではないのでは。

 

応仁の乱の直接的な要因が畠山義就の上洛にあるというのは、そのように理解していたので納得のいく指摘である。事態を決定的に悪化させたのが、山名宗全の御霊合戦への介入であるという指摘も同様である。宗全の仁義なき戦いが勝元の顔に泥を塗ったのである。

しかし、親分の力が強ければ、そもそも子分が揉め合うことも無いわけで、義政の優柔不断な姿勢も大きかったと思う。

 

◾「戦争は始めるのは簡単だが終わらせるのは難しい」と言ったのが誰だったか忘れてしまったが何かで読んだことがある。応仁の乱もまさにそのような戦争だったと思う。応仁の乱が長引いた理由は色々求められるだろうが、両軍の戦力差がさほど大きくなければ、戦争というのは長引くものなのだろう。両軍の多数派工作の結果、様々な利害が絡み合い出口が見えなくなったということもあっただろう。

 

◾細川氏と山名氏が諸将に先駆けて講和できたのは、本書にある通り、「不倶戴天の敵とは言えない」からだろうが、山名宗全の気力が衰えたからという説も納得できる。細川勝元山名宗全も最後は疲れ切って過労死したような感じである。

 

◾幕府の権威が決定的に失墜したのは、明応2年(1493)の明応の政変であり、明応の政変からが戦国時代だという説は納得できる。地方の北条早雲よりも中央の政変の方が影響が大きいと思う。嘉吉の変の帰結が応仁の乱であり、応仁の乱の帰結が明応の政変という流れは、この時代を理解しやすくしてくれると思う。

 

山城国一揆についても触れられているが、本書にある通り、細川政元黒幕説は無いと思うが、全く関与しなかったとも考えにくい。「国中三十六人衆」からすれば、政元とのパイプがあることが重要だったと思う。山城国一揆の崩壊は、細川政元明応の政変後は中央政界のことで頭がいっぱいで南山城のことまで頭が回らなかったことも一因であるという説も魅力的だと思う。本書にある通り、国人達の自立性・主体性を過度に軽視すべきでは無いが、国一揆内部の矛盾も考察しなければならないし、過大評価もすべきでは無いと思う。

 

◾本書には、応仁の乱後守護在京制が徐々に崩壊し、明応の政変で完全に崩壊することによって京都の住民が激減し市域街も大幅に縮小し、京都の荒廃が進行したように書かれている。京都人からすれば、在京田舎武士達は単なるよそ者である。京都人はよく「前の戦争言うたら応仁の乱のことや」というようなことを言うが(幕末の鳥羽・伏見の戦いは京都人にとっては洛外)、これは、応仁の乱以後、京は公家・武家の都から町衆の街へと変貌を遂げたという自負から来るものだと思う。応仁の乱で堺に疎開していた大舎人の織手師たちは、そこで中国の模様織りの技術を摂取し、それを乱後京都に持ち帰って西陣の地で独特の紋織法をあみだした。それが西陣織だと言われている。朝廷の下級官吏の子孫や下京の町衆にとっては京の都が故郷なのである。彼らは応仁の乱後の荒廃した都から町衆の街を作り出したのである。

 


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洛中洛外図屏風・上杉本 右隻


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洛中洛外図屏風・上杉本 左隻

 

 

◾他にも、室町時代の守護と国人の関係など興味深い記述があったが長くなるのでこのくらいにしておこう。大和国内の情勢などは余り馴染みが無いので、一度通読しただけでは十分に読み込めなかったと思う。機会があればノートを取りながらじっくり再読したい本である。

 

 

 

応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)

応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奄美の森でブラタモリ(2)

ブラタモリ』#67奄美の森(2)

~なぜ奄美は生き物の楽園!?


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タモリ「一刻も早く島を出たい」

 

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📄奄美の森でブラタモリ(1) - 森の踏切番日記の続き


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奄美の森へとやって来たタモリさん。


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ハブは一年中注意しないといけない。


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秘密兵器。ハブ毒吸い取り器。


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森の案内人登場。


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百年かかる。


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以前、日高敏隆先生の本で読んだことがあるが、原始的な形態の植物は繁殖の条件が難しいようだ。


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そういう植物は、一般的に花も地味で、匂いでハエなどを呼び寄せて授粉をしてもらうのだ。


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日高先生によると、本土のカンアオイの花はアンモニア臭がするらしい。授粉を担うのはナメクジやカタツムリなのだそうだ。


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本土のカンアオイも一平方㍍に広がるのに何十年もかかると云われている。このカンアオイギフチョウの幼虫のエサになる。


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派手な花を咲かせるのは、新しいタイプの植物なのだ。


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ルリカケス奄美の固有種とは知らなかった。

 

クー
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声はすれども姿は見えず。

 

ホー
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こちらも、声はすれども姿は見えず。


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タモさんの声帯模写


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なぜか、対抗する森の案内人。


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ビミョー?


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続きまして、リュウキュウコノハズク。


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🐱吾輩もやってみた。

🙀子供の頃は出来たのに出来なくなった。


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😺あっ! 出来た!

🐱強く手を閉めて、親指と親指の隙間の下の方から真っ直ぐ強く息を吹き込むのがコツのようです。


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ムズい!

 
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カラスの仲間です。

(スズメ目カラス科カケス属)

 

📄ルリカケス - Wikipediaより
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(写真著作者:Materialscientist)


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草彅「賢いですねえ」


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奄美、石川、帰る。


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ハブさえいなければ、本当に良いところだなあ。


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森の案内人のハブトーク


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咬まれて三日間くらいは痛みで一睡も出来なかったそうな。

タモリ「一刻も早く島を出たい」


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展望台に待ち人。


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ハブさえいなければ本当に良いところだなあ。


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喜界島。


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先生「おっしゃるとおりです。つまり」


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なぜか言いたくなる「隆起サンゴ礁段丘」


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草彅「さすが、タモさん!」


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まず第一に、氷河期が始まったこと。

第二に、大陸には新しい肉食獣が現れたこと。


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それにより、大陸の古いタイプの生物は絶滅してしまった。


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大陸から孤立し、暖流の影響で大陸よりも温暖だった奄美の生き物は生き残った。


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アマミノクロウサギ


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剥製になってから時間が経ったそうな。


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キリンの首と同じことなのかな。

 

📄引用元:鹿児島県公式ホームページ
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耳の短いアマミノクロウサギは古い時代の姿を残している。


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南西諸島には、古い時代の姿を残す生き物が多い。

 

 

続いて向かったのは、
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陸と海のキワを探る。


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マングローブ


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ミッツ・マングローブではない。


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今週の近江劇場2。


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ディズニーランド好きが役に立った!


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汽水域~淡水と海水がまじわるところ


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マングローブという種類の木があるわけでは無いのね。


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ハブさえいなければ本当に良いところだなあ。


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今回は、ここまで。

 

 

📄国の天然記念物 ルリカケス - YouTube

山下康秀(36秒)

 

 

次回は
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🐍こちら➡奄美の海でブラタモリ(1) - 森の踏切番日記

 

 

 

📄関連日記

🔘奄美大島でブラタモリ - 森の踏切番日記

🔘神戸の街でブラタモリ - 森の踏切番日記

🔘神戸の港でブラタモリ - 森の踏切番日記

🔘別府でブラタモリ - 森の踏切番日記

🔘別府温泉でブラタモリ - 森の踏切番日記

 

 

 

奄美の森でブラタモリ(1)

ブラタモリ』#67奄美の森(1)

~なぜ奄美は生き物の楽園!?

 
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タモリ「大胆だね、近江ちゃん大胆だね」

 

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三週間ぶりのブラタモリです。

 

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前回に引き続いて、奄美大島編。


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お題は「なぜ奄美は生き物の楽園!?」


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案内人登場。酒飲み。


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奄美には面積の割には多くの固有種がいることが売り。世界自然遺産登録を目指している。


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ハブ登場。


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ハブ(波布)~爬虫綱有隣目クサリヘビ科ハブ属


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草彅「大きなものでは2mにもなり、かまれると死に至ることもある」


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毒牙。約1.5cm 。


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He is Habu.


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He is Hanyu.


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Habu Hanyu Habu Habu


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咬んで毒を送り込む。


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体の中に突き刺して奥まで毒が入ってしまう。

 
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そんなわけで、まずはハブ対策グッズをゲットしましょう。

 

草彅「始まりました、ブラタモリ
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奄美は固有種の宝庫。


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奄美はキモい種の宝庫?


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ということで、やって来たのはホームセンター。


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ハブとり棒?


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攻撃は最大の防御なり?


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地元の大工さんの手作り。月に二本は売れるとのこと。

近江「捕まえてどうするんですか?」


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タモリ「金になるんだ。いくらぐらいくれるんですか?」


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リスクの高いバイトだな。


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草彅「生態を調査したり血清を作るなど」


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ハブ「ハブで~す」


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 ハブ「将棋もスケートもしないよ」


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まずは、タモリさんが挑戦。


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He is Hanyu.


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今週の近江劇場。


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草彅「実は、このハブ」
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服部「人がハブを怖いと思う気持ちが奄美を生き物の楽園にした一つの理由」

近江「どういうことですか?」


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草彅「さすが、そうなんです」


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ハブでけ~。


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ハブのしなる鞭のように俊敏な攻撃から「打たれる」と、表現するらしい。


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ハブ毒の特徴。


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近江「ちょっと怖くなってきちゃった」

タモリ「一刻も早く島を出たい」

 

 

と、二人を散々怖がらせてから奄美の森へ出発。

 

🔘奄美の森でブラタモリ(2) - 森の踏切番日記へと続く。 

 

 

📄関連日記

🔘奄美大島でブラタモリ - 森の踏切番日記

 

 

『いまさら翼といわれても』の感想

3月の読書録04ーーーーーーー

 いまさら翼といわれても

 米澤穂信

 角川書店(2016/11/30)

 ★★★☆

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🐱本書は、著者の人気シリーズである〈古典部〉シリーズの現時点での最新作となる連作短編集である。前作『ふたりの距離の概算』からは、6年5ヶ月振りの新作ということになる。

🐱先月、YouTubeでアニメ『氷菓』を全回見て懐かしんだのだが、新作が出ていたことは知らなかった。書店で実写映画化のポップをたまたま見かけて、新作が出ていることにようやく気がついた。映画の方は、期待していない。何はともあれ、再び古典部のメンバーの話を読めるのは喜ばしいことである。

 

 
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🔘箱の中の欠落

初出・「文芸カドカワ」2016年9月号

🐱高校2年の6月の出来事で語り手は折木奉太郎。『ふたりの距離の概算』が、高校2年の5月末のマラソン大会の話だったから、その後ということになる。

🐱生徒会長選挙で開票した結果、生徒総数よりも37票も多い投票があったという謎を折木奉太郎が解く。分かってしまえば、な~んだという話なのだが、意外と気がつかないことであり、さり気なくヒントも盛り込まれていて、日常の謎型ミステリのお手本のような佳作である。

🐱6月の夏へと向かう夜の街を折木奉太郎福部里志がぶらぶら歩きながら謎を語り合うのだが、時には話が脱線したり、途中でラーメン屋に立ち寄ったりして、高校時代の何でもないけれども妙に忘れられない思い出という感じがよく表現されていると思う。生あたたかい空気の肌ざわりや夜の街の匂いなどの記憶を刺激する文章である。

🐱それにしても、このラーメン屋の雰囲気がよい。ちょっと食べてみたくなる。『夏期限定トロピカルパフェ事件』の激辛タンメンといい、著者の作品に出てくるラーメンはなんか美味しそう。

 

 

🔘鏡には映らない

初出・「小説野性時代」2012年8月号

🐱高校2年1学期(おそらく早々)の出来事で、語り手は伊原摩耶花。彼女が何故折木奉太郎を軽蔑していたのか、その理由が明らかにされる。

🐱きっかけは、中学校の卒業制作で作ったレリーフにあった。大きな鏡のフレームに施す彫刻を各クラスが分担して受け持ち、各クラスでは各班が分担して受け持つのだが、奉太郎の班では奉太郎が一人で受け持ち、超手抜きのレリーフを提出して生徒全員から顰蹙を買ったことがあったのだ。

🐱高校に入って、古典部で一年を共に過ごして、以前より奉太郎の性格が理解できるようになった摩耶花は、この件には何か理由があったのではないかと気がつき調べ始める。

🐱その真相は奉太郎と里志の男気を感じさせるエピソードなのだが、自分が誤解していたことを知った摩耶花は素直に奉太郎に謝罪する。そんな摩耶花の真面目さが清々しい一編である。

🐱本シリーズの当初は、摩耶花はあまり好きではなかったのだが、シリーズが進むにつれて彼女の不器用な性格や真面目さが理解できるようになり、好感度が増していった。本編も少し自意識過剰気味な思春期の女の子の心情がよく描けていると思う。著者にとっても愛着のあるキャラクターなのだろう。それにしても、著者は女子かというくらい女子を描くのが上手いな。

 

 

🔘連峰は晴れているか

初出・「小説野性時代」2008年7月号

🐱高校1年のある日の出来事で語り手は折木奉太郎。作中、図書館を出るときには日が暮れていたとあるので、日が短い季節だろう。本書収録作の中では、最も早く発表された短編で、アニメ『氷菓』にも取り上げられているので内容の方は知っていた。

🐱日常の何気ない会話から疑問が浮かび上がり、珍しく奉太郎が自発的に図書館で調べ物をする。そんな奉太郎が気になる千反田えるは奉太郎に同行する。

🐱奉太郎が、自転車通学のえると並んで図書館へ向かうのをはばかり、えるを先に行かせるところが印象深かった。田舎の高校は、ちょっとしたことでも火の無いところに煙が立つからなあ。えるの中では奉太郎の好感度が増すエピソードだったようだ。

 

 

🔘わたしたちの伝説の一冊

初出・「文芸カドカワ」2016年10月号

🐱高校2年5月の出来事で語り手は伊原摩耶花。『ふたりの距離の概算』で摩耶花が漫研をやめたことは分かっていたのだが、その経緯を明らかにした一編である。

🐱まず傑作なのが、奉太郎が中学1年の時に書いたという『走れメロス』の読書感想文である。なんと、あの一編から王の改心を喜ばない政敵の存在を推理しているのだ。なかなかの名推理だと感心した。著者の学生時代もこんなだったのだろうかと思わせる。また、この感想文をコンクールに出品したという国語の先生の変人振りもリアリティがある。モデルとなる先生でもいたのだろうか。或いは、著者の分身だろうか。

🐱摩耶花が漫研をやめたエピソードの方は、ちょっと苦い青春の1コマである。派閥争い、特に、女子高生の派閥争いとなると、陰湿そうな感じがするが、摩耶花には理解者がいてくれた事が救いとなる。漫画家を目指しながらも今一つ自信が持てなかった摩耶花が覚悟を決めるところは、青春小説としても佳作であると思う。それにしても、漫画を描く子はそんなに蔑まれるものなのか?

 

 

🔘長い休日

初出・「小説野性時代」2013年11月号

🐱高校2年のおそらく6月下旬の日曜日の出来事で語り手は折木奉太郎。久し振りの晴れ間の休日、珍しく調子のいい奉太郎は柄にも無く散歩に出かける。塀の上の猫に挨拶をするとは、まったく、いつもの奉太郎ではない。彼が向かった先は、十文字かほの家でもある荒楠神社である。用もないのに長い石段を上るとは、まったく、いつもの奉太郎ではない。神社に着いてみると、そこにはかほの家に遊びにきていたえるがいた。実は、金曜日のえると摩耶花の会話で、この日えるが荒楠神社にいることを聞いていたのである。本人は、

「まるで、聞いてなかった」

と、語気を強めるが、無意識に聞いていて、無意識に記憶して、無意識に荒楠神社に来たと思われる。そうでなければ、この日の奉太郎のらしくない行動は説明できないであろう。本人に自覚が無いようだが、恋とはそういうものである。

🐱社務所のかほの部屋で三人で生き雛まつりの時の写真を見ながら一時を過ごした後、かほは買い物に出かけ、えるはお稲荷様の祠の掃除をするというので、行き掛かり上、奉太郎は手伝うことにする。掃除の合間に、奉太郎は、えるから彼のモットーである

「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」

をどうして言うようになったのか尋ねられる。

🐱奉太郎の話によると、それは小学6年の時のある出来事が原因になっているようである。謎の方は、謎というほどのものではないが、彼が省エネ主義になった理由の方は共感できる。確かに教師というものは、使いやすい児童・生徒を使う傾向がある。奉太郎がばかにされたと思うのも無理がないと云えよう。それでも、困っている人を見れば放ってはおけないのが彼の本質なのだろうし、えるもそこに奉太郎の美点を見出しているものと思われる。表題には二通りの意味を持たせている。

 

 

🔘いまさら翼といわれても

初出・「小説野性時代」2016年1月号、2月号

🐱主に高校2年夏休み初日の出来事を描いていて語り手は一部を除いて折木奉太郎

🐱夏休み初日に行われる市主催の合唱祭でソロパートを任されていた千反田えるが本番前に行方不明になってしまう。摩耶花の連絡で会場に向かった奉太郎は、夏休み前のえるの様子、里志と摩耶花からの情報、課題曲の歌詞、バスで一緒に会場まで来たという老女の証言などからある結論にたどり着き、えるを迎えに行く。

🐱表題は真面目で責任感が強いが故に折れてしまったえるの心情を表している。彼女は、教科書通りの勉強は出来るが応用がきかないタイプで、本人もそれを自覚している。突然の状況の変化に対応しきれずに混乱してしまったものと思われる。彼女のようなタイプの女生徒には、いかにもありそうなエピソードでリアリティがある。

🐱彼女が無事合唱祭で歌うことが出来たのか結末は描かれていない。時間が経てば落ち着くだろうが、この日の精神状態では難しいかもしれない。奉太郎がどう対応したのか、私、気になります。

 


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🐱日常の謎型のミステリは、謎自体がどうしても弱くなるので何か別の要素を加えないとなかなか面白い作品にはならないと思うのだが、本シリーズの場合は青春小説としてもよく出来ているし、シリーズが進むにつれて四人の主要登場人物の内面が深く描かれていき、それが魅力になっていると思う。まだまだ、四人の成長を見守りたいものである。是非、続編も書いていただきたい。

 

🐱ファンアートの世界では、奉太郎とえるの間には女の子が、里志と摩耶花の間には男の子が生まれて、一緒に神山高校に進学することになっているようだ。ピンタレストPinterest)で画像を見つけたのだが、なかなかよく出来ていて感心した。🐥

 

 

 

いまさら翼といわれても

いまさら翼といわれても

 

 

 

 

📄Pinterestは、こんな感じ

 

 

📄関連日記