森の踏切番日記

ただのグダグダな日記です/2018年4月からはマイクラ日記をつけています/スマホでのんびりしたサバイバル生活をしています/面倒くさいことは基本しません

ミステリ

今村昌弘『屍人荘の殺人』を読んだら評判通りの傑作ミステリ・オブ・ザ・デッド!

1月の読書録04ーーーーーーー 屍人荘の殺人 今村昌弘 東京創元社(2017/10/13) ★★★★ ──────────────────── 神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンショ…

『オリエント急行の殺人』を久し振りに読んでみた

11月の読書録03ーーーーーーー オリエント急行の殺人 アガサ・クリスティー 山本やよい訳 ハヤカワ文庫(2011/04/25:1934) ★★★★ ──────────────────── 「〈前略〉友よ。あらゆる階級、あらゆる国籍、あらゆる年齢の人が集まっている。これから三日間、この…

米澤穂信の短編集『満願』の感想

8月の読書録08ーーーーーーー 満願 米澤穂信 新潮文庫(2017/08/01:2014) ★★★☆ ──────────────────── 本書は2014年に刊行された米澤穂信の短編集が文庫化されたものである。本作は、2014年に山本周五郎賞を受賞し、「このミステリーがすごい!」「ミステ…

湊かなえ『リバース』の感想

5月の読書録01ーーーーーーー リバース 湊かなえ 講談社文庫(2017/03/15:2015) 1705-01★★★ ──────────────────────────── 湊かなえにはあまり興味がなくて、これまでに読んだ小説は『少女』だけ、湊かなえ原作の映像作品も全く見ていない、という湊かな…

『いまさら翼といわれても』の感想

3月の読書録04ーーーーーーー いまさら翼といわれても 米澤穂信 角川書店(2016/11/30) ★★★☆ ──────────────────── 本書は、著者の人気シリーズである〈古典部〉シリーズの現時点での最新作となる連作短編集である。前作『ふたりの距離の概算』からは、6…

『ビブリア古書堂の事件手帖7』の感想

3月の読書録02ーーーーーーー ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ 三上延 メディアワークス文庫(2017/02/25) ★★★☆ ──────────────────── ビブリア古書堂に迫る影。太宰治自家用の『晩年』をめぐり、取り引きに訪れた老獪な道具商の男…

『珈琲店タレーランの事件簿5』の感想~鴛鴦茶は飲んだことがない

1月の読書録02ーーーーーーー 珈琲店タレーランの事件簿5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように 岡崎琢磨 宝島社文庫(2016/11/22) 1701-02★★☆ ──────────────────── アオヤマが理想のコーヒーを探し求めるきっかけとなった理想の女性・眞子。11年ぶりに偶…

『貴族探偵対女探偵』の感想~かさしのふこのもも

12月の読書録02ーーーーーーー 貴族探偵対女探偵 麻耶雄嵩 集英社文庫(2016/09/25:2013) 1612-02★★★☆ ──────────────────── 本書は2010年に刊行されて、2013年に集英社文庫化された短編集『貴族探偵』に続く貴族探偵シリーズ二作目となる短編集である。 …

『祈りの幕が下りる時』の感想 ~親は子のために何をすべきか

12月の読書録01ーーーーーーー 祈りの幕が下りる時 東野圭吾 講談社文庫(2016/09/15:2013) 1612-01★★★☆ ──────────────────── 本書は、言わずと知れた東野圭吾の「加賀恭一郎」シリーズの十作目にあたる。吉川英治文学賞受賞作である。 明治座に幼馴染み…

テネシーワルツと「君の名は」

10月の読書録01ーーーーーーー 黒百合 多島斗志之 創元推理文庫(2015/08/28:2008) 1610-01★★★☆ ──────────────────────────── テネシーワルツと「君の名は」(アニメじゃないよ)、この二つの共通点は昭和27年(1952)のラジオ。当時は、まだテレビ放送が…

「客観的になった方が、安全だよ」

九月の読書録05ーーーーーーー λに歯がない 森博嗣 講談社文庫(2010/03/25:2006) 1609-05★★★★ ──────────────────────────── 本作は『すべてがFになる』から『有限と微小のパン』までのS&Mシリーズに続くGシリーズ5作目にあたる。S&Mシリーズでは大学生…