森の踏切番日記

ただのグダグダな日記です/2018年4月からはマイクラ日記をつけています/スマホでのんびりしたサバイバル生活をしています/面倒くさいことは基本しません

小説

今更ながら読んでみた

11月の読書録04ーーーーーーー 小説 君の名は。 新海誠 角川文庫(2016/06/25) 1611-04★★★ ──────────────────────────── 今更ながら、『小説 君の名は。』を読んでみた。映画の方は観ていない。予告編の映像はチェックしたが、それ以上の情報はインプット…

炬燵して語れ真田が冬の陣 蕪村 ~真田丸の攻防

『城塞』再読(9) 司馬遼太郎『城塞』中巻を再読しております。今回は、大河ドラマ『真田丸』に先駆けて、真田丸の攻防戦を振り返りたいと思います。 真田丸の攻防 ◾11月29日、博労淵の戦い、野田・福島の戦いに敗れた大坂方は、翌30日、大坂城惣構えに撤…

真田丸「築城」

『城塞』再読(8) 司馬遼太郎『城塞』中巻を再読しておりますが、真田丸の攻防戦の前に、真田丸の形状問題について振り返っておきましょう。 ◾真田丸「築城」 大坂城の弱点は、平坦な上町台地が続く城南にあり、秀吉も気にしていた。そのため堀をつくり、…

『城塞』中巻再読・冬ノ陣

『城塞』再読(7) 司馬遼太郎『城塞』中巻を再読しております。今回は冬の陣の戦況を振り返りたいと思います。だんだん面倒臭くなってきたので、ざっくりといきます。 ※11月18日、家康、秀忠と茶臼山で落ち合う。家康は、 「まともに攻めれば、まず五年は…

『城塞』中巻再読・城の中の人たち

『城塞』再読(6) 司馬遼太郎『城塞』中巻を再読しております。今回は、淀殿・秀頼に仕える主な家臣たちについて、簡単に振り返っておこうと思います。 ◾片桐且元(市正) ※弘治2年(1556)生まれ 。片桐家は元々は浅井家に仕えていたようだ。16歳で、秀吉…

『城塞』中巻再読・軍議は踊る

『城塞』再読(5) 司馬遼太郎の『城塞』中巻を再読しております。今回は、大坂冬の陣開戦までの徳川方の動きと大阪城内の対応を振り返っておきます。 豊臣秀頼 司馬は、家康の対大坂政略について、 かれが後世、悪人然とした印象を庶民に植えつけてしまっ…

大坂城防衛戦隊ロウニンジャー

『城塞』再読(4) 今回は、大河ドラマ『真田丸』第42回「味方」の復習を兼ねて、司馬遼太郎『城塞』中巻に合わせて、牢人五人衆について見ていこうと思います。 ◾明石全登(あかしてるずみ) ※明石氏は、もとは播磨国明石郡の国人で赤松氏に仕えていたが、…

真田幸村書状原本100年ぶりに発見される

『城塞』再読(3) 今回から、司馬遼太郎『城塞』中巻に入ります。中巻は真田幸村の大坂入城から始まるので、大河ドラマ『真田丸』第41回「入城」の復習を兼ねて、真田幸村の九度山退去を振り返っておきます。 ◾慶長5年(1600)12月、真田昌幸・幸村親子、…

『城塞』上巻関連年表

『城塞』再読(2) 司馬遼太郎『城塞』上巻に関連する出来事を時系列に沿ってまとめておこうと思う。NHK大河ドラマ『真田丸』を視聴するにあたって復習のため真田家の動向も加えておこうと思う。 (引用はすべて『城塞』より) ◾慶長5年(1600)9月3~8日、…

司馬遼太郎『城塞』上巻再読

『城塞』再読(1) NHK大河ドラマ『真田丸』も真田幸村が大坂城に入城したようで、いよいよ大坂の陣が始まる。『真田丸』の内容はだいたい想像がつくので今まで視聴しなかったのだが、大坂の陣をどのように描くのかは興味がある。 絶賛愛読中の新聞小説『家…

悲しみだけは、解決がない。

10月の読書録03ーーーーーーー ηなのに夢のよう 森博嗣 講談社文庫(2010/08/12:2007) 1610-03★★★☆ ──────────────────────────── 本書はφ、θ、τ、ε、λに続くGシリーズ六作目になる。今回の事件は、地上12メートルの松の枝に、首吊り死体がぶら下がってい…

『坑夫』と『海辺のカフカ』

MY LIBRARY ーーーーーーーーーーーーーー 坑夫 夏目漱石(新潮文庫) ★★★☆ ────────────────────── 本作品は、明治41年(1908)1月1日より4月6日まで「朝日新聞」に連載された。『虞美人草』に続く朝日新聞社入社後第2作目にあたる。本作品の成立事情につ…

テネシーワルツと「君の名は」

10月の読書録01ーーーーーーー 黒百合 多島斗志之 創元推理文庫(2015/08/28:2008) 1610-01★★★☆ ──────────────────────────── テネシーワルツと「君の名は」(アニメじゃないよ)、この二つの共通点は昭和27年(1952)のラジオ。当時は、まだテレビ放送が…

『道草』再読(2)

「まだ中々片付きやしないよ」 健三は留学から帰って来た直後の頃を回想する。(2年前になる) 妻の父は内閣が変わった煽りを受けて失職した上に相場に手を出し失敗し貯蓄を使い果たしていた。 娘は実家の離れで切り詰めた暮らしをしていたが、彼には娘を援…

『道草』再読(1)

「夏目漱石の妻」関連図書ーーー 道草 夏目漱石(新潮文庫) ★★★★★ ──────────────────────────── 『道草』は大正4年(1915)6月3日から9月14日まで朝日新聞に連載された漱石49歳の作品である。完成された作品としては漱石最後の作品となる。これは、漱石の…

人生いたるところに夏休みあり

九月の読書録07ーーーーーーー 聖なる怠け者の冒険 森見登美彦 朝日文庫(2016/09/30:2013) 1609-07★★★ ──────────────────────────── 吾輩は猫のごとくゴロゴロするのが好きな怠け者であるが、この小説の主人公の小和田君も筋金入りの怠け者である。小和…

「客観的になった方が、安全だよ」

九月の読書録05ーーーーーーー λに歯がない 森博嗣 講談社文庫(2010/03/25:2006) 1609-05★★★★ ──────────────────────────── 本作は『すべてがFになる』から『有限と微小のパン』までのS&Mシリーズに続くGシリーズ5作目にあたる。S&Mシリーズでは大学生…

行けど萩行けど薄の原広し 漱石

九月の読書録02ーーーーーーー 二百十日・野分 夏目漱石(新潮文庫) 1609-02★★★ ─────────────────────── 夏目漱石は明治39年(1906年)9月、「新小説」に「草枕」を発表後、10月、「中央公論」に「二百十日」を、翌明治40年(1907年)1月、「ホトトギス」…

「わたしは、中宮様の番人だ」

八月の読書録08ーーーーーーー はなとゆめ 冲方丁 角川文庫(2016/07/25:2013) 1608-08★★★★ ──────────────────────────── 『枕草子』をもとに、清少納言の「心ふるわす」生涯を描いた歴史小説。自分がイメージする清少納言像に近い描かれ方だったので気持…