森の踏切番日記

ただのグダグダな日記です/2018年4月からはマイクラ日記をつけています/スマホでのんびりしたサバイバル生活をしています/面倒くさいことは基本しません

2016-01-01から1年間の記事一覧

『城塞』上巻関連年表

『城塞』再読(2) 司馬遼太郎『城塞』上巻に関連する出来事を時系列に沿ってまとめておこうと思う。NHK大河ドラマ『真田丸』を視聴するにあたって復習のため真田家の動向も加えておこうと思う。 (引用はすべて『城塞』より) ◾慶長5年(1600)9月3~8日、…

司馬遼太郎『城塞』上巻再読

『城塞』再読(1) NHK大河ドラマ『真田丸』も真田幸村が大坂城に入城したようで、いよいよ大坂の陣が始まる。『真田丸』の内容はだいたい想像がつくので今まで視聴しなかったのだが、大坂の陣をどのように描くのかは興味がある。 絶賛愛読中の新聞小説『家…

「21世紀の科学」の原点

10月の読書録04ーーーーーーー 「複雑系」とは何か 吉永良正 講談社現代新書(1996/11/20) 1610-04★★★☆ ──────────────────── 本書が出版された1996年頃は、世間的にも「複雑系」が注目を集め始めた頃で、「複雑系」に関する一般向け解説書も色々出版されて…

悲しみだけは、解決がない。

10月の読書録03ーーーーーーー ηなのに夢のよう 森博嗣 講談社文庫(2010/08/12:2007) 1610-03★★★☆ ──────────────────────────── 本書はφ、θ、τ、ε、λに続くGシリーズ六作目になる。今回の事件は、地上12メートルの松の枝に、首吊り死体がぶら下がってい…

河東碧梧桐の子規愛

10月の読書録02ーーーーーーー 子規を語る 河東碧梧桐(岩波文庫) 1610-02★★★★ ──────────────────────────── 河東碧梧桐は明治6年(1873)2月26日、松山生まれ。兄が正岡子規と友人だったこともあり、幼少時より子規を見知っている。明治22年夏、帰省した…

夏目漱石の孫娘(妹)

MY LIBRARYーーーーーーーーー 漱石の長襦袢 半藤末利子(文春文庫) ★★★ ──────────────────── 半藤末利子は昭和10年(1935)、東京生まれ。父は漱石の門下生だった松岡譲、母は漱石の長女筆子。夫は昭和史研究家の半藤一利。母筆子や親戚から聞いた漱石の…

「夏目漱石の妻」最終回の感想

土曜ドラマ[夏目漱石の妻]視聴 最終回「たたかう夫婦」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 第3回までは、まあ楽しめたが最終回はひどかったな。がっかりした。感想を書く気にもならないが、ドラマを見て思ったことを取り敢えず記録しておく。 ま…

「お父様、死なないで」~漱石晩年

漱石鏡子夫妻まとめ(9) 土曜ドラマ[夏目漱石の妻]に合わせて漱石鏡子夫妻についてまとめております。ドラマの方は前回から独自の展開を見せていて、時系列が事実とは少し異なってきております。最終回もドラマ独自の展開が見られそうですが、ここでは明…

修善寺大患日記

漱石鏡子夫妻まとめ(8) 土曜ドラマ[夏目漱石の妻]に合わせて、漱石鏡子夫妻についてまとめております。今回はドラマ第4回の山場になるであろう「修善寺の大患」についてまとめたいと思います。 ◾明治40年から専業作家となった漱石の神経衰弱はおさまっ…

「また手紙をあげます」漱石書簡集

漱石鏡子夫妻まとめ(7) 土曜ドラマ「夏目漱石の妻」に合わせて漱石鏡子夫妻についてまとめております。今回は漱石の書簡から、ごく一部を紹介したいと思います。 ◾明治24年(1891)7月18日正岡子規あて書簡より 昨日眼医者へいつたところが、いつか君に話…

『坑夫』と『海辺のカフカ』

MY LIBRARY ーーーーーーーーーーーーーー 坑夫 夏目漱石(新潮文庫) ★★★☆ ────────────────────── 本作品は、明治41年(1908)1月1日より4月6日まで「朝日新聞」に連載された。『虞美人草』に続く朝日新聞社入社後第2作目にあたる。本作品の成立事情につ…

テネシーワルツと「君の名は」

10月の読書録01ーーーーーーー 黒百合 多島斗志之 創元推理文庫(2015/08/28:2008) 1610-01★★★☆ ──────────────────────────── テネシーワルツと「君の名は」(アニメじゃないよ)、この二つの共通点は昭和27年(1952)のラジオ。当時は、まだテレビ放送が…

「夏目漱石の妻」第3回の感想

土曜ドラマ[夏目漱石の妻]視聴 第3回「やっかいな客」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 昨夜の「夏目漱石の妻」第3回も見応えあったなあ。今回は、かなりドラマオリジナルの展開があって、原作のエピソードをうまく使いながらもドラマ独自の解…

此の下に稲妻起る宵あらん

漱石鏡子夫妻まとめ(6) 今夜の土曜ドラマ「夏目漱石の妻」第3回は漱石の養父塩原昌之助(竹中直人)と荒井伴男(満島真之介)がキーパーソンになっているようだが、二人ともかなりの食わせ者なので竹中直人と満島真之介がどのように演じるか楽しみである…

『道草』再読(2)

「まだ中々片付きやしないよ」 健三は留学から帰って来た直後の頃を回想する。(2年前になる) 妻の父は内閣が変わった煽りを受けて失職した上に相場に手を出し失敗し貯蓄を使い果たしていた。 娘は実家の離れで切り詰めた暮らしをしていたが、彼には娘を援…

『道草』再読(1)

「夏目漱石の妻」関連図書ーーー 道草 夏目漱石(新潮文庫) ★★★★★ ──────────────────────────── 『道草』は大正4年(1915)6月3日から9月14日まで朝日新聞に連載された漱石49歳の作品である。完成された作品としては漱石最後の作品となる。これは、漱石の…

「過去という不思議なもの」

「夏目漱石の妻」関連図書ーーー 硝子戸の中 夏目漱石(新潮文庫) ★★★★★ ──────────────────────────── 本書は大正4年(1915)1月13日より2月23日に朝日新聞に連載された随筆集である。連載中に漱石は48歳になっている。死の前年に書かれたもので、かなり死…

宇宙に咲いた花

[サイエンスZERO]視聴 “折り紙”大進化!宇宙から医療まで ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 折り紙の科学 ◎フリーソフト「ORI-REVO」 飴ちゃんを包む紙のシワシワがヒント 平面を曲面にする→球を包む 折り紙で曲線を折る ◎ウサギの折り紙→折るの…

「夏目漱石の妻」第2回の感想

土曜ドラマ[夏目漱石の妻]視聴 第2回「吾輩は猫である」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 吾輩は、ドラマを見て感想を書くという習慣がないので、前回、あまりたいした感想は書かなかったのだが、今回もドラマを見ながら思ったことをちょっとだ…

「吾輩は猫である」誕生

漱石鏡子夫妻まとめ(5) 土曜ドラマ[夏目漱石の妻]に合わせて、漱石鏡子夫妻についてまとめております。今回は、今夜の第2回の放送に合わせて、千駄木時代の夏目家について簡単にまとめておきましょう。 漱石の「黒歴史」 英国から帰国して、すっかり「…

夏目金之助、狂せり!?

漱石鏡子夫妻まとめ(4) 土曜ドラマ「夏目漱石の妻」に合わせて、漱石鏡子夫妻についてまとめております。今回も前回に引き続きロンドン時代の夏目金之助の鏡子にあてた手紙を中心に紹介します。 81 The Chase, Clapham Common, London, S.W. 明治34年(190…

鏡子夫人のラブレター

漱石鏡子夫妻まとめ(3) 土曜ドラマ[夏目漱石の妻]に合わせて漱石鏡子夫妻についてまとめております。前回に引き続き、夏目金之助のロンドン時代の手紙を中心に紹介します。 夏目金之助の鏡子への手紙2 明治34年(1901)1月26日、鏡子は次女恒子を出産す…

夏目金之助の鏡子への手紙 

漱石鏡子夫妻まとめ(2) 土曜ドラマ[夏目漱石の妻]に合わせて漱石鏡子夫妻についてまとめております。今回は夏目金之助英国留学時代をまとめてみます。漱石が鏡子にあてた手紙を中心に紹介してみます。ただし、なるべく読みやすいように現代風に改めた部…

人生いたるところに夏休みあり

九月の読書録07ーーーーーーー 聖なる怠け者の冒険 森見登美彦 朝日文庫(2016/09/30:2013) 1609-07★★★ ──────────────────────────── 吾輩は猫のごとくゴロゴロするのが好きな怠け者であるが、この小説の主人公の小和田君も筋金入りの怠け者である。小和…

夏目金之助の髭が気になる

昨夜は土曜ドラマ[夏目漱石の妻]第1回を視聴したが、なかなかの出来映えで楽しく視聴した。猫の俳句のエピソードも出てきたし、新妻に対する金之助のツンなセリフも出てきたし、原作のエピソードを上手く使ってドラマを構成しているなと思った。登場人物…

両方にひげのあるなり猫の恋

漱石鏡子夫妻まとめ(1) 吾輩はドラマはめったに見ないのだが、本日夜9時より始まるNHK土曜ドラマ『夏目漱石の妻』(全4回)はちょっと気になる。NHKのホームページをチェックしてみると、鏡子夫人が畳に寝転んで雑誌を読んでいる画像があり(事実)、笑…

人工知能は猫の死を悲しむか?

九月の読書録06ーーーーーーー 脳・心・人工知能 甘利俊一 講談社ブルーバックス(2016/05/20) 1609-06★★★★ ─────────────────────── 副題は「数理で脳を解き明かす」 著者は数理工学の第一人者で、数理脳科学、情報幾何学といった新しい研究分野を立ち上げ…

パイの話

MY LIBRARYーーーーーーーーーーーー πの話 野崎昭弘 岩波現代文庫 ★★★☆ ーーーーーーーーーーーーーーーーーー Love the spiraling in of the numbers...it almost feels like it is water swirling down a long hole. | HATENA | Pinterest | It is, Love …

Tomorrow is another day.

只今、マラカス(台風16号)通過中。マラカスはフィリピンの言葉で「強い」という意味だそうだが、台風に愛称を付けるというのは、いったいどうゆう了見なのだろうか。別に仲良くなんかなりたくないぞ。 本日の朝刊で目にとまったのは文化面の、歌人俵万智の…

エモーショナル・レスキュー

本日の朝刊の文芸欄の「季節のエッセー」の担当は詩人の最果タヒ。タイトルは「体感気温という個性」で、人によって異なる体感気温についての話。「なんでそんなに人はそれぞれ違うんですか!」「どういう個性なんですか!」と、叫んでおります。このコーナ…